2017 Fiscal Year Research-status Report
Development of virtual experiences of clothing that utilize information technology for future-oriented education
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17K18626
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
増田 智恵 三重大学, 教育学部, 教授 (60132437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 かおり 広島大学, 教育学研究科, 教授 (80229955)
與倉 弘子 滋賀大学, 教育学部, 教授 (50165784)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 家庭科被服教育 / 3次元システム / 衣生活 / 試着シミュレーション / デザイン服 |
Outline of Annual Research Achievements |
中学校・高校の家庭科被服教育のなかに,「3次元仮想衣生活の実体験システム」を開発して組み込み,実体験しつつ社会人として成長するための未来型衣生活教育を展開することを目的とする。とくに本システムでは,一般の生徒の実生活では体験し難い衣服購入や管理なども含む教科書内容の現実と未来に生徒が担うであろう家庭や社会を守る暮らしの内容の両内容を自然に受け入れられる仮想実体験のストーリーを導入したいと考えた。そこで,中学校・高校の教育での衣生活を仮想ではあるが未来も含めた実体験可能なシステムとして開発するため,本年度は仮想的にデザイン服を試着してデザインイメージを経験できるシステムなどの,システムの構築を試みた。 大型ディスプレイの中に,実際のデザイン服の写真画像を組み込み,1着の服の色を数種類にデザインすることで,約100着のデザイン服をパソコンに構築した。さらに帽子などの構築も組み込み,多様な服の設定を試みた。とくに成人の服はメーカーから無償で貸していただき,身近な服から未来の大人までの服についても対応できるシステム作りを始めている。 現実の衣生活での実体験として,中高での実態の前に大学生の年齢での「衣生活の知識と技術レベル」について20問の可否回答形式で,実情についても調査を男女合わせて約250名に実施し,これまでの実体験の結果を把握した。 以上本年度は,「3次元仮想衣生活の実体験システム」の情報収集とシステム構成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
8月からの試着シミュレーションシステムの選定から11月搬入設定,システム構築のためのデザイン服選定から写真撮影によるシステムへの構築,さらにシステム内での多色化による多数のデザイン服作成が展開できた。今後さらにデザイン服を増やし,汎用性の高い教材にする予定である。 被服教育の実情として,現在の大学生での家庭科被服教材に関する基礎的知識の習得度について調べ,本システムを利用できる実体験システム情報を構築しつつある。 以上,おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1.試着シミュレーションシステムの活用性の検討を図るため,構築したデザイン服でのデザインイメージ評価を行い,デザイン服のイメージ情報すなわち選択を構築する。 2.構築したデザイン服の管理情報,選択のためのサイズ情報,生理学的情報などを,システムに組み込む。 3.中高生用への対応としてのデザイン服の増加を図るとともに,現在の中高生のファッション観と衣生活実態を母親などの管理・指導した立場からも検討する計画を立てている。 4.1~3までの実施と成果をもとに,家庭科被服教育のなかで提案したい仮想的試着シミュレーションを用いた衣生活実体験のシステムを企画・構築する。平成30年度は予備実験として試着シミュレーションでのデザインイメージと衣服選択支援のためのシステム設定と体験を試みる。本結果をもとに,不足情報をシステムおよび調査で追加する。 平成31年度に中校生・高校生が実際に活用できる「3次元仮想衣生活の実体験システム」を導く予定である。
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Causes of Carryover |
1.理由としては,本研究費の採択が7月になり,研究用の試着シミュレーションシステムの選定と導入が11月のやや遅い時期となったため,それに伴う消耗品の使用が本年度は少なかったため。また,試着シミュレーションシステム用に予定していたデザイン服の一部が,アパレルメーカーの好意で無償で貸与されたため,その費用が残った。 2.使用計画として,試着シミュレーションシステムを利用したデザイン評価の謝金とデザイン服の保存用ハードディスクを整備する予定である。
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Research Products
(3 results)