2019 Fiscal Year Annual Research Report
Recording and Utilization of the School Resumption Procedures after the Kumamoto Earthquake: Learning from Failure
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17K18653
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
元兼 正浩 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (10263998)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 学校の危機管理 / 避難所運営 / 熊本震災 / アーカイブ化 / 学校再開 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は国内外の発信と記録のアーカイブ化を実施した。 5月にソウルの中央大学校で開催された韓国教育行政学会ではこれまでの研究グループの調査研究の方法と成果を報告した。日本における学校と地域との関係性、学校・教育行政と一般行政との関係の在り方等、日本の固有性をめぐる問題について、多くの質問や意見をいただくことができた。地震に無縁だった韓国でも最近は地震が増えてきており、このテーマに関心が高まっている。そのことが韓国における11月の学校訪問調査や危機管理プログラム体験、そして教育行政学研究者とのディスカッションにまで繋がった。これを機に韓国教育行政学会や韓国学校コンサルティング研究会に入会でき交流協定を結ぶなど、情報交換のネットワークが広がった。 他方、6月に名古屋大学で開催された日本教育経営学会大会では、熊本地震がどのように研究されているかについて、建築学や都市工学、社会学など他分野の関連研究を渉猟しその傾向を分析し、また、教育学関連学会が震災にどのように向き合ってきたのかも目配りし、その合わせ鏡として教育経営学の固有性について検討した。この報告内容は年度末に九州大学大学院の教育学研究紀要に論文として掲載した。 また、この3年間の研究で収集したデータは3,000ページ以上にもわたる膨大な一次資料であり、すでにその現物は学校現場や行政現場で散逸、廃棄され存在していないものも多く、これを保管しておくことに意味があると考え、データアーカイブ化してDVDに収めた。
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