2018 Fiscal Year Research-status Report
ネットいじめの国際比較―世界共通質問紙作成の挑戦―
Project/Area Number |
17K18677
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
原 清治 佛教大学, 教育学部, 教授 (20278469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 善満 龍谷大学, 文学部, 教授 (40243365)
山内 乾史 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (20240070)
大多和 直樹 帝京大学, 文学部, 准教授 (60302600)
小針 誠 青山学院大学, 教育人間科学部, 准教授 (90388067)
小林 至道 青山学院大学, アカデミックライティングセンター, 助手 (60784692)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | ネットいじめ / ネットコミュニケーション / 陰湿型ネットいじめ / 攻撃型ネットいじめ |
Outline of Annual Research Achievements |
ネットいじめに関する大規模同時調査を世界レベルで統一した質問紙によって実施することを目的とした研究である。平成30年度はとりわけアメリカとカナダ、イギリスの調査関係者と綿密な打ち合わせを行い、ひとまずカナダ版とイギリス版についてはすり合わせを完了した。アメリカについても、鋭意進めているところである。 一方で、アジア地域、東アジア地域の質問紙作成が遅れている。理由は、アジア地域におけるネットいじめは日本のそれと特質的によく似ており、欧米のどちらかというと暴力や攻撃性をもったネットいじめに対して、東アジアのそれはやや内面的、非攻撃的側面を持つことが明らかとなった。よって、東アジア版と西欧版をすり合わせるために、研究班の中で鋭意検討が進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記に記したように、西欧型のネットいじめとアジア、東アジア型のネットいじめが性質上大きく異なり、同一のカテゴリーを、同一の質問紙のワーディングに落とす作業に困難を抱えているため。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、イギリス調査を先行して進める。予備調査を実施するなかで見えてくる課題を、アメリカ・カナダ調査に応用する予定である。一方で4年前に実施した日本の高校生を対象とした大規模同時調査のデータをアップデートしなければならない。これについては、2019年度の計画のなかで進めることができる予定となっている。その結果を前提としながら、アジア質問紙へのインプリケーションをはかりたい。
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Causes of Carryover |
イギリス・アメリカ・カナダ研究を先に進めることによって、アジア研究が停滞したため、未使用額が生じた。詳細な理由は既に述べた通りである。それに加え、アジア担当の研究者の所属が変更となったことで、共同研究の対象となる研究母体に変更が生じた。 次年度には、先行してイギリス研究を実施し、国際プロジェクトとしての体裁を整える。その調査用紙がアジア地域に展開できるようにアジアグループの検討を同時進行で進める。そのための旅費と調査費用を使用する。
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Research Products
(4 results)