2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K18681
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Research Institution | Sanyo Gakuen University |
Principal Investigator |
上地 玲子 山陽学園大学, 総合人間学部, 准教授(移行) (40353106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 浩 大阪医科大学, 医学部, 教授 (30179874)
井手 友美 九州大学, 医学研究院, 准教授 (90380625)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 口腔周囲筋訓練 / 口唇閉鎖力 / 口づくり / 食育 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔周囲筋訓練の効果について,小規模で保育実践を行っている施設において観察研究として主要評価項目である口唇閉鎖力への影響を検討した。長崎県北松浦群の「社会福祉法人さざなみ保育園」に通所している4歳児および5歳児を対象として,口腔周囲筋訓練を実施していない集団と1年間実施した集団に分けた。 口腔周囲筋訓練は,口腔周囲筋トレーニング専用器具(クチトレ)を使用して1回3分,1日5回を目標に実施するものであり,担当する保育士に実施方法を事前にレクチャーし,保育士が日々の保育の中で園児に対して訓練をした。1年後,口腔周囲筋訓練を実施していない集団と1年間実施した集団で口唇閉鎖力(最大値,最小値)を比較した。その結果,訓練を実施していない集団は4歳児(n=8),5歳児(n=11)であった。一方,訓練を実施した集団は4歳児(n=9),5歳児(n=10)であった。 測定方法は,FFC社製BHCを用いて実施した。具体的には,15秒間の連続した垂直方向の口唇閉鎖力を測定した。その結果,最大値,最小値は,4歳児および5歳児のすべてにおいて,有意に訓練群で口唇閉鎖力が増加した。(e.g.4歳児最大値2.65±0.98vs 6.69±1.71,p<0.001) これらのデータをふまえて,今後は多施設での保育園での前向き研究を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り,保育園側の理解と,園児および保護者の同意を得ることができたため,順調に実施できた。 また,担当保育士も協力的であり,クチトレの実施も順調の進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成 30 年夏に,再度口腔内検査を行い,その後より訓練を開始する。 訓練は,一般社団法人クチトレ協会によるクチトレを用いて,唇と歯の間にくわえて,3 分間口をつぐむだけの簡単なものである。口腔内に問題がなければ,困難ではないが,乾燥などが著しい場合には,粘膜保護をはかりながら,装着を指導する。 訓練は,保育時間内に 3 回,朝,昼,夕方にそれぞれ3分ずつ実施することとし,オリジナル記録媒体を利用し,実施率,達成率について評価,フィードバックする。
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Causes of Carryover |
次年度に訓練指導および計測のために実施施設へ移動する経費として必要なため。
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