2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a recidivism risk assessment tool for male sex prisoners including neurobiological factors
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17K18703
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
遊間 義一 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70406536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金澤 雄一郎 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (50233854)
野田 哲朗 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (00769979)
河原 哲雄 埼玉工業大学, 人間社会学部, 教授 (30251424)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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Keywords | アイオワギャンブル課題 / 再犯リスク / 処遇効果 / 前頭葉 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は,本研究で開発した神経生物学的検査である「日本語版アイオワギャンブル課題(以下IGTとする)」について,a)英語版との同等性の確認をして発表し,b)男子受刑者に関して,IGTは,従来から再犯リスクを評価するために用いられてきた尺度(以下,Gツールとする)とは異なる次元の特性を測定していることが示唆される結果を得,さらに,c)IGTによって,攻撃行動抑止のための介入効果に対して異なった反応をする集団を識別することに成功した。 具体的には,a)については,大学生及び大学院生63名に対して,英語版IGTと日本語版IGTを無作為に割付けて実施し,先行研究を基に同等性マージンを30%に設定したうえで,両者の同等性を確認し論文化して投稿した。b) については, 男子受刑者24名に対してIGTを実施しGツールとの関連を検討した結果,両者には弱い関係しか認められなかったことから,IGTは従来の予測とは異なる次元の特性を測定していることが示唆された。c)については,触法知的障害者23名に対する怒りの抑止訓練であるアンガーコントロールトリートメント(以下ACTとする)の逸脱行動に対する効果を検証し,IGTの得点パターンの違いによってACTの効果が異なるとの結果を得た。 以上を総合すると,本研究で開発した日本語版IGTは,英語版と同等性を有し,再犯リスクの評価という観点からは,IGTをGツールに加えることで,Gツールをより処遇に有効な尺度に改善できるという点で有効であると考えられる。 これらの結果を,国内学会で3件発表(うち1件は投稿中)し,国際学会(学会中止)で1件発表申請が受理された。
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Research Products
(3 results)