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2018 Fiscal Year Research-status Report

乳児期前半の浅い眠りが脳を育てる:よく眠る赤ちゃんは必ずしも理想的ではないのか?

Research Project

Project/Area Number 17K18710
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

中川 敦子  名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (90188889)

Project Period (FY) 2017-06-30 – 2020-03-31
Keywords睡眠・覚醒リズム / 気質 / 感覚運動機能 / 乳児
Outline of Annual Research Achievements

乳児期は、明らかに成人期とは異質の睡眠・覚醒リズムを持つ新生児期と、成人期の睡眠・覚醒リズムに類似する幼児期との中間にあたる時期であり、両者の睡眠・覚醒リズムの移行期といえる。しかし,これまでの研究では乳児期後半以降における検討が多く、乳児期前半の睡眠・覚醒リズムと発達予後とを検討したものは少ない。そこで本研究では,睡眠・覚醒リズムの形成段階にある月齢3か月から6か月にかけて, 睡眠と,感覚運動機能や気質の関連を明らかにするための縦断研究を行った。
研究対象者は,小児科外来およびスイミング教室で同意を得た30名で, そのうち在胎週数が37週未満であった1名を分析対象から除外した (総数: 29, 男児: 17, 女児: 12)。睡眠は加速度センサー(アクチグラフ)を用いて調べ,感覚運動機能と気質は質問紙によって調べた。
その結果,月齢4か月では昼間の睡眠が月齢6か月の一部の感覚運動機能と正の関係, 昼間の覚醒が負の関係にあった。一方,月齢6か月では夜間の睡眠が寝返りの良い結果と, 昼間の睡眠が悪い結果と関連していた。また気質については,月齢4か月において,昼間の睡眠時間が長いほど,なだめやすいという結果であった。
以上より,月齢6か月時点では成人と同様の、夜によく寝て日中は覚醒しているという睡眠・覚醒リズムが感覚運動機能の良好な発達と関連すると言えるが,月齢4か月のような乳児期前半では逆に、成人と同様の睡眠・覚醒リズムは必ずしも発達に良い影響を及ぼす睡眠であるとは言えず、むしろ、まだリズムができていないことが良好な発達であると言えるかもしれない。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2017年秋冬にかけて当初予定していた医療機関外来での研究協力者のリクルートが,インフルエンザ流行のために十分行えなかったので,開始が遅れ,全体が少し後ろ倒しになっているが,縦断研究自体は順調に進行している。

Strategy for Future Research Activity

このまま,計画通り,縦断研究を続けて行く予定である。

Causes of Carryover

当初の計画では,大学から距離のある医療機関(研究協力者が在籍)外来において研究参加者リクルートすることになっており,そのための人件費と交通費を申請していたが,インフルエンザの流行のためにその機会は少なかった。
縦断研究開始後のデータ取得は順調に進んでいるが,上記のような理由で研究全体が遅れており,本研究の目的である,乳児期前半の行動指標と発達予後との関連を検討するまでのデータには至っていない。よって,専門知識の提供への謝金や,学会旅費,参加費は使っていない。英文校閲,論文投稿料なども,データが出揃ってから今後使用する予定である。
また本研究では,参加者の研究継続の動機を維持するために,研究後半まで研究に参加することで謝金を増額する。縦断研究全体が後ろ倒しになってしまったために,当初の計画と違って,今年度以降,研究後半にはいるひとが多くなった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Cultural influences on temperament development: Findings from the Global Temperament Project2019

    • Author(s)
      Putnaum, S., et al.
    • Organizer
      Society of Reserch for Child Development
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2019-12-27  

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