2018 Fiscal Year Research-status Report
Pentagram map in tropical geometry and its application to discrete Morse theory
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17K18725
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加藤 毅 京都大学, 理学研究科, 教授 (20273427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻本 諭 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (60287977)
岸本 大祐 京都大学, 理学研究科, 准教授 (60402765)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | トロピカル幾何学 |
Outline of Annual Research Achievements |
力学系の粗視化によってその大域構造の枠組みを抽出することをテーマにしている。特にトロピカル幾何学によるスケール変換の手法は、R^n上の力学系のある種のコンパクト化と言って良い。それは軌道の無限遠集合を与えるような、これまでのリーマン幾何学などで与えられたハウスドルフ収束などの手法よりも、本質的により強い収束を与えることで、定義方程式を記述する算術が無限遠では異なってしまう。近年の研究に置いて、ある種の変換がトロピカル化した際にどのような変換になるか、という自然な問題に着目している。今年度の研究では2つの変換に着目した。一つは微分幾何学に現れるNahm変換と呼ばれる、多様体上のベクトル束の上の接続に対する変換であり、二つ目は確率論に現れるPitman変換と呼ばれるreflectionである。一つ目については,一般の非可換群に対してNahm変換の一般化を与えた。特にトロピカル幾何学に関係するケースとして、T^4上のNahm変換を普遍被覆空間R^4上に持ち上げることで与えられるZ^4作用付きのNahm変換に関しては、その具体的な計算まで実行することに成功した。今後はそれにトロピカル幾何学の手法を適用することが課題となる。二つ目は箱玉系とよばれる可積分系をある種の連続系に拡張し、その力学系をPiman変換を用いて記述をした。今後はその変換にトロピカル幾何学を適用することで、大域力学系としての振る舞いを調べることがが課題となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
二つのテーマに関する研究に進展が見られた。
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Strategy for Future Research Activity |
普遍被覆空間R^4上のZ^4作用付きのNahm変換に、トロピカル幾何学の手法を適用することでどのような変換になるか調べる。また連続箱玉系上のPiman変換に、トロピカル幾何学の手法を適用することでどのような変換になるか調べる。
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Causes of Carryover |
今年度計画していた国際研究集会「Operatoe K-theory in Geometry, Topology and Representation Theory」が、講演者の都合により次年度開催となったため。
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Research Products
(6 results)