2019 Fiscal Year Annual Research Report
Application of deep learning to the quantum phase transition in random electron systems
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17K18763
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
大槻 東巳 上智大学, 理工学部, 教授 (50201976)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 量子相転移 / 深層学習 / 機械学習 / 畳み込みニューラルネットワーク / 相図 / ランダム系 / パーコレーション / アモルファス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,転送行列が適用できない幾何学的に不規則な量子系(アモルファス系)を深層学習で研究した。これにより,トポロジカル絶縁体に格子欠陥が入った場合の相図を描くことができた。また,これまでの波動関数の画像認識による物質相判定の方法を発展させ,Long Short Term Memory(LSTM)などの再帰型ニューラルネットワークによる量子ダイナミクスの研究を行った。これにより高次元のAndersonモデルと等価であると言われている1次元kicked rotorモデルの拡張(不整合周期撃力を加えて高次元にモデルと等価にしたもの)を研究した。また,最終年度はこれまでの研究成果をNatal(ブラジル)などで招待講演するとともに,Regensburg大学(ドイツ)で集中講義を行なった。また,これまでの研究の区切りとして国際英文誌に総合解説”Drawing Phase Diagrams of Random Quantum Systems by Deep Learning the Wave Functions”を執筆,出版した(J. Phys. Soc. Jpn. 89, 022001 (2020))。 2017年から3年間の研究期間を通じて,当初目的としていた3次元以上の系への応用,フーリエ変換した波動関数への応用などが達成でき,また発展として量子ダイナミクスを解析することも可能となった。 なお,本研究実施期間中にこの研究の発端となった論文,"Deep learning the quantum phase transitions in random two-dimensional electron systems"が,2019年3月に第24回日本物理学会論文賞を受賞した。
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Research Products
(8 results)