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2018 Fiscal Year Research-status Report

Development of a meta-material based half-wave plate for a measurement of the cosmic microwave background polarization.

Research Project

Project/Area Number 17K18790
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

松村 知岳  東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特任准教授 (70625003)

Project Period (FY) 2017-06-30 – 2020-03-31
Keywords偏光観測 / インフレーション / ミリ波 / 波長板 / メタマテリアル
Outline of Annual Research Achievements

インフレーション仮説の検証に向けた観測装置開発として、メタマテリアル方式の半波長板の開発を進めている。メタマテリアル方式の半波長板は、誘電体に対して微細構造を作成することで実現する。これまで、設計および作成の両面から研究を進めてきた。設計においては、自作のソフトウエアは2次の Effective Medium Theory(EMT)に基づくものと、Rigirous Coupled Wave Analysis(RCWA)法と呼ばれるアルゴリズムを元に厳密解を計算する 商用ソフトウエアに基づくものを取り入れて進めた。特に、前者の方が計算速度が速い。一方で、その計算精度はRCWA法と比較し精度が下がる。この精度について検証を行った。結果として、EMTを用いた計算では周波数依存はあるが1-10%程度の計算精度にて高速計算ができることを示すことができた。これにより、設計速度の向上を実現した。また、製造についてはレーザー加工および3次元プリンターを用いた手法を利用した。CMB観測では、大きく分けて2種類の誘電体が用いられる。一つはプラクチック系材料(UHMWPE、HDPE)。もう一つは、アルミナ、サファイア、シリコンなどのセラミック系材料も用いられている。前者は加工が容易であるが、屈折率が小さい、また熱伝導性が悪いため、大型光学素子としては不向きである。一方で、後者はよりCMB実験への応用に適しているが、一方で加工性に難がある。それぞれの長所を生かして、プラスチック系材料については3次元プリンターを用いて簡易的かつ迅速に設計実証モデルを作成する。セラミック系は実際のCMB観測に用いることを想定した小型試作品の設計・製作・評価を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

メタマテリアル式波長板の開発を進めている。開発項目はメタマテリアルとしての機能を実現するための微細構造設計、作成、ミリ波光学評価である。今年度、設計およびレーザー加工機を用い微細構造の作成条件出しを進めた。現在保有するレーザー加工機の故障および修理に想定以上の時間を有した。自前の修理とコンプレッサーの交換を行い、現在は加工が行えるようになった。

Strategy for Future Research Activity

現在、プラスチック系誘電体に対して3次元プリンターを用いた微細加工方法と、セラミック系材料に対してレーザー加工を用いてメタマテリアル式波長板の設計・製造・評価を平行して開発を行っている。今年度は、それぞれの方式において、光学評価が可能なサンプルを作成し、評価を行う予定である。具体的には、プラスチック系材料をPLAから、よりミリ波光学素子として適しているポリプロピレンを用いる。すでに、3次元プリンターのためのポリプロピレンを調達しており、試作可能な段階に入っている。今年度の推進方針のベースになる点として、以下の成果があることを示す。すでに、3次元プリンターでは材料(PLA)を用いてサブミリメートルの反射防止機能および波長板として機能させるための異方性構造を有した微細構造アレイを同時に作成することに成功した。また、レーザーを用いた加工では、その加工条件出しを行うことで、現在ピッチ約500ミクロン、高さ2ミリメートル程度のサブミリメートル微細構造アレイを作成することに成功した。この2点の成果に基づき、プラスチック系材料はよりミリ波透過性の良いポリプロピレンを用いたメタマテリアル式波長板、またセラミック系材料はレーザー加工条件に基づき光学評価可能なサンプルを作成し、偏光特性評価を行う。

Causes of Carryover

メタマテリアル半波長板を作るために想定していたレーザー加工機のコンプレッサーが故障したため、想定していた計画と比べ進捗に遅れが生じた。結果として予算執行が遅れている。レーザー加工機の修理が完了し、今年度は当初の予定分を含む計画の推進が可能であり、予算執行を進める。なお、使用計画は、3次元プリンターの母材であるポリプロピレンコード、レーザー加工のためのステージ及び治具加工費、誘電体材料であるアルミナ及びシリコンの購入である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 宇宙マイクロ波背景放射偏光観測のためのサブ波長構造を用いた半波長板の開発2019

    • Author(s)
      松村知岳
    • Organizer
      日本物理学会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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