2017 Fiscal Year Research-status Report
ピコモル炭素に適用できる新たな炭素同位体比測定法の開発
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17K18794
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 順司 北海道大学, 総合博物館, 准教授 (60378536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 俊平 北海道大学, 理学研究院, 助教 (20706436)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 炭素同位体比 / 分光分析 / 流体包有物 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度に行った主な作業は以下4点である. 1.CO2濃集ユニットの組み上げ.2.CO2冷却固化部の組み上げ.3.顕微部の組み上げ.4.既存分光分析装置との接続.
[作業内容の解説] 現在主流の炭素同位体比分析法は気体のCO2を測定対象としている.もし気体のCO2を液化または固化して分析できるならば,必要試料量を1/1000程度に圧縮することができる.また,試料表面の拓磨などの加工を必要としない光による分析ならば冷却固化CO2の同位体比分析に適用できる.この分光同位体測定を実現させるため,平成29年度に行った作業はCO2を固化濃集するユニットを組み上げ,分光分析を行えるようにすることである.気体CO2を冷却固化させるには,昇華点温度(約-78°C)以下まで冷却させねばならない.本研究では,顕微鏡用加熱冷却ステージを用い,流体包有物内のCO2を冷却固化した.顕微鏡ステージには石英ガラスが配されているため分光分析が可能である.10マイクロメートル径程度の流体包有物を対象としたため,炭素量数ピコモルのCO2流体を分光同位体比分析したことになる. 炭素同位体比はラマンピークの強度比(13CO2/12CO2)を基に算出した.同位体比の誤差はピーク強度の測定精度に依存する.ピーク強度を精密に測定するには高い波数分解能を持つ分光分析器を用いる必要がある.波数分解能は分光器の焦点距離やグレーティングの刻線数に強く影響を受けるため,本研究では,焦点距離が2 mに達する既設の分光器を用いて,超精密と言える分光分析を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ計画通りに進めることができている.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通りに進める.標準CO2の作成経験が乏しいため,予想通りに作成できるか確証は持てないが,分担者と協働して慎重に進める.
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Causes of Carryover |
平成29年度の余剰金として10,879円が発生した.これは平成29年度に予定していた英文校正を平成30年度に発注することにしたためである.平成30年度に英文校正を行うことで適切に使用する.
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Research Products
(6 results)