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2017 Fiscal Year Research-status Report

高次高調波を利用した超精密形状計測法の開発

Research Project

Project/Area Number 17K18821
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

三村 秀和  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (30362651)

Project Period (FY) 2017-06-30 – 2019-03-31
Keywords高次高調波 / 形状計測 / 位相回復
Outline of Annual Research Achievements

測れないものは作れない。測定技術はあらゆる科学技術の発展に不可欠である。超精密加工の分野では、近年飛躍的に高精度化が進み、1nmオーダーの精度でのものづくりが可能となってきている。こうした精密加工では、基本的に測定、評価された形状誤差データに基づき、加工が行われるため、計測精度が最終的な精度を決定する。これまで、干渉計、接触、非接触のプローブ方式など、様々な形状計測法が開発されてきている。
近年、高次高調波と呼ばれる光源が基礎物理分野で利用されている。この光源は、コヒーレント、多波長、短波長の特徴を有している。その発生方法についても開発が進み、容易となってきている。
そこで本研究では、高次高調波を用いた新規形状計測手法を提案している。波長30nm程度の波長をミラーに照射し、得られた集光プロファイルの強度から位相回復計算をすることで集光波面を求める。その集光波面から形状を逆算する。本研究目的を達成するため、平成29年度では、高次高調波による波面計測システムの構築と短波長のX線による波面計測の実証を行った。
前者のシステムの構築では、現在の高次高調波の回転楕円ミラーによる集光システムに、集光強度分布計測のためのシステムを導入した。また、波長フィルターにより、単一波長を取り出すことも可能とした。
後者では、放射光施設SPring-8において、波長4nmの軟X線を利用した位相回復による波面計測を行い回転楕円ミラーの形状を高精度に求めることに成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

高次高調波の回転楕円ミラーによる集光システムにおいて、位相回復による波面計測システムをすでに構築し、SPring-8において位相回復計算による波面計測実験にも成功した。しかしながら、高次高調波の波面計測実験には至っていないため。

Strategy for Future Research Activity

2年間の計画の中で、高次高調波の集光波面計測システムを構築し、位相回復により短波長のX線の波面計測が可能となっている。今後、両者を組み合わせ、当初の研究目的である高次高調波による波面計測を行う。高次高調波は容易に波長を変えることができる。波長を変えて、同一形状の計測を行うと異なる位相誤差が算出され、それを比較することで計測精度を評価できる。
今後、高次高調波の集光波面計測実験により、高次高調波による精密形状計測分野を開拓していく。

Causes of Carryover

本研究では、高次高調波による精密形状計測を目的としている。初年度において、形状計測のための物品購入を勧めたが、最終的な完成には至らなかった。高次高調施設は共用設備であり、他の研究者も多く利用するため、実験準備に遅延が生じた。
今後、早期に形状計測システムを完成させ、研究を発展させる予定である。

URL: 

Published: 2018-12-17  

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