2018 Fiscal Year Annual Research Report
In-line optical detection of single nanoparticle
Project/Area Number |
17K18845
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
元祐 昌廣 東京理科大学, 工学部機械工学科, 准教授 (80434033)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | ナノ粒子 / マイクロデバイス / 光計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,液中に存在する単一ナノ粒子を流れ中で計測可能な,高感度インライン計測を実現することを研究目的としている.本年度は計測システムの改良により,検出粒子サイズの小径化に取り組んだ.具体的な研究実績は以下の通りである. (1) 照射光の導入光学系に関して,スペイシャルフィルターを導入して波面を整え,また,集光レンズへの光の導入方法について,アキシコンレンズ,エッジ照射,ビームエキスパンダー,などの様々な方法について実験的に検証し,戻り光の影響を受けにくい光学系を開発して信号のSN比を大幅に向上させた. (2) 検出信号処理を改良し,ベースノイズの変動成分を除去する解析アルゴリズムを開発した.また,ヘテロダイン検波の際の周波数のゆらぎを低減させる光学系を開発・導入することで,長時間に渡り安定的な信号検出が可能なシステムを開発した. (3) 実際にマイクロ流路を流れるナノ粒子の光散乱計測を実施し,昨年度の検出限界であった100nmより小さな20nm金粒子からの信号取得に成功した. 初年度は基本的な計測システムを開発し,本年度はその改良を多方面から実施することで信号のSN比向上と安定化を達成した.そして,研究期間全体を通じて,当初の目的であった,流路を流れる単一ナノ粒子のインライン光検出が実現され,目的を達成することができた.本研究で開発した計測技術は,希薄粒子系に特化した液中分散ナノ粒子のキャラクタリゼーションを可能とし,新規ナノ物質の定量評価を大きく推進することが期待される.
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Research Products
(23 results)