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2018 Fiscal Year Research-status Report

点集中型パラメトリックスピーカの振動現象の解明と細胞培養用力学刺激装置への応用

Research Project

Project/Area Number 17K18848
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

有我 祐一  山形大学, 大学院理工学研究科, 助教 (40372338)

Project Period (FY) 2017-06-30 – 2020-03-31
Keywords超音波 / 振動 / 非線形音響学 / 音響放射力
Outline of Annual Research Achievements

本研究は,(目的1)独自開発した点集中型パラメトリックスピーカの加振の仕組みを理論的に解明かつ定量的に評価する,(目的2)上記加振器を培養細胞に対して周期的な応力を作用させることで細胞の分化を促進する装置へ応用する,これらを目的としている.
本年度は,目的1のために(成果1)「音圧分布測定」を行った.Φ1の樹脂丸棒を加振ターゲットとし,パラメトリックスピーカから発せられた音圧によって生じた変位を2次元ラインスキャン型レーザ変位計で計測した.加振ターゲットとレーザ変位計を同一の台に相対位置が変化しないように配置し,その台を水平および垂直に移動可能な移動機構を用いてスピーカ前方の領域を微小移動させながら音圧分布をした.短焦点のスピーカ(R40)と長焦点のスピーカ(R120)の焦点付近の音圧分布の計測と発生している加振力の見積もりを行った結果,(成果2)R40のスピーカでは線形音響学に基づく加振力が,R120のスピーカでは非線形音響学に基づく加振力がそれぞれ発現していることが示唆された.これは同時に行っていた(成果3)CIP法を用いた数値解析の結果と傾向が一致し,加振力発現の仕組みの説明につながる可能性がある.しかし,(問題1)スピーカアンプの故障が音圧分布測定の途中で発覚し測定データに疑義が生じた.収束半径が長いスピーカは多数の超音波素子を同時に駆動するために2個のアンプを用いている.その片方が故障したため半分の超音波素子が駆動していなかった可能性があるが,どの時点で故障したのか計測結果から判断することができなかったため,再計測を余儀なくされている.
また,目的2のための,細胞培養用動的力学刺激装置で用いる2軸回転可能な音圧反射板の作製において,音圧反射板の分解能を昨年度より3倍向上させる予定であったが,上記問題への対応のため(問題2)目標の精度を達成することができなかった.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

音圧分布の計測のやり直しをしなくてはならないため1年の研究期間延長が必要となった.しかし,原因は特定されているため再計測に時間がかかる以外の問題はない.また,アンプが故障していたときの計測結果から,長焦点スピーカにおいて超音波素子から発せられる音圧が想定より低い場合でも加振力が発現されていることから,線形現象と非線形現象の混在した場合がある可能性が示唆される.加振源として使用する場合には,現象が混在しない明確な状態での加振力の発現が求められると思われる.よって,この点を明らかにすることは,点集中型パラメトリックスピーカの実機応用に役立つと考えている.また,2軸回転型音圧反射板の分解能向上が未達であり,これを早期に実現して細胞培養用動的力学刺激装置の基本システムを構築する.

Strategy for Future Research Activity

今後は,(1)長焦点パラメトリックスピーカの音圧分布の再測定と,線形およぼ非線形音響学に基づく加振力発現モデルの構築,(2)2軸回転型音圧反射板ステージの高分解能化,(3)ゲルを用いた加振力の定量的な評価,これらを実施し,培養中の細胞に対して周期的な応力を加えることのできる装置の実現を目指す.
(1)において,再測定は時間を要する以外の問題はない.加振力発現モデルの構築において,線形音響学に基づくモデルは線形な音振動連成として現象を説明できると考えられる.また,非線形音響学に基づくモデルも近年提唱されている音響ホログラフィの考え方が使えると考えている.(2)および(3)に関しては,再測定が必要となった影響で未達となっており,当初計画どおりに実施する.

Causes of Carryover

測定結果の疑義のために学会発表等を控えたため,それらの経費を次年度に持ち越した.また,動的力学的装置の製作費用も繰り越した.装置の製作は次年度前期に行う予定である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2018

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 角膜加振型眼圧計における加振方向に起因した角膜振動形態の変化2018

    • Author(s)
      有我 祐一,浜沢 啓太
    • Organizer
      Dynamics and Design Conference 2018
  • [Presentation] 摘出豚眼を用いた角膜加振型眼圧計用試験体の眼圧再現精度の評価2018

    • Author(s)
      有我 祐一,飯 島 俊裕
    • Organizer
      2018 年度日本機械学会年次大会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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