2018 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of the mechanism of Cell Pinball
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17K18854
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金子 真 大阪大学, 工学研究科, 教授 (70224607)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 赤血球 / 回転運動 / 並進運動 / マイクロ・ナノデバイス / モデル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
Cell Pinball現象は幅50μm、厚さ4μmのマイクロ流路を用いて生理食塩水で薄めた赤血球を流したときに観察された。しかも赤血球固有のもので赤血球以外の細胞で観察された報告例がない。したがって直径6~8μm、中央部厚さ1μm、外周部厚さ2μmという赤血球独特な形状に解決のヒントが隠されていると考えられる。平成30年度の研究では、Cell Pinball現象を起こした状態において接触形状を観察するためにマイクロ流路通過中の赤血球形状の可視化を試みたが、直径6~8μmという微小スケールの赤血球形状を連続的に追跡することが困難でその全容はつかめなかった。マイクロ流路の一部で摩擦特性をステップ状に変化させCell Pinball現象発生状況について観察しようとしたが、挙動に明快な有意差がでるまでには至らなかった。(1)生理食塩水で塩分濃度を薄くすることによって、Cell Pinball現象が助長されること、(2)平成29年度の研究から、マイクロ流路と赤血球の接触は外周に近い領域でドーナツ状に起こっている可能性が高いことを踏まえ、Cell Pinball現象は塩分濃度が低い液体中にある赤血球の内圧増加に伴って、赤血球の形状が球状に近くなり、結果として赤血球がマイクロ流路上下面で同時に面接触し、流体力学的効果との連成によって回転トルクが生成され、回転しながら主流と直交方向に運動する力成分を作り出していると解釈するのが一番自然であると考えられる。ただ、接触状態は必ずしも図心に対して軸対象になっていないため、側壁に当たるとそのバランスが崩れて、回転方向が反転するという現象に繋がっているものと推察している。
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Remarks |
Cell Pinballの詳細メカニズムについて、赤血球が接触する可能性があるマイクロ流路壁上面・下面の摩擦特性について深く議論した。
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Research Products
(14 results)
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[Presentation] On-chip dynamic mechanical measurement2019
Author(s)
Hiroaki Ito, Naoki Takeishi, Atsushi Kirimoto, Misato Chimura, Tomohito Ohtani, Yasushi Sakata, Mitsuhiro Horade, Toshio Takayama, and Makoto Kaneko
Organizer
The 32nd IEEE Conference on Micro Electro Mechanical Systems (MEMS2019)
Int'l Joint Research
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[Presentation] ON-CHIP SUPER HIGH SPEED MIXER2018
Author(s)
Toshio Takayama, Naoya Hosokawa, Chia-Hung Dylan Tsai and Makoto Kaneko
Organizer
The 22nd International Conference on Miniaturized Systems for Chemistry and Life Sciences (MicroTAS2018)
Int'l Joint Research
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