2018 Fiscal Year Annual Research Report
Proposal of contact lens display using holography
Project/Area Number |
17K18872
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
高木 康博 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50236189)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | コンタクトレンズ型ディスプレイ / ホログラム / 拡張現実 / シースルーディスプレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)コンタクトレンズ型の実現性の検討:コンタクトレンズ内への液晶素子の組み込みについて検討した。液晶材料を曲面状に形成し画像表示する技術は既に実現されているので、これを参考にして、液晶素子にホログラムを表示して目から離れた位置に画像情報を表示するために必要な解像度と画素ピッチについて検討した。網膜の中心窩(大きさ1 mm)の範囲に画像表示する場合には、画素ピッチ10.2ミクロンで解像度が350×350程度が必要であるが、透過型の構成により現状の技術で実現できる。網膜上の画像表示範囲を3 mmまで広げると、解像度が約1,000×1,000程度で画角が約10度の表示が可能になるが、画素ピッチを3.4ミクロンまで縮小する必要があるため、開口率が低くなる課題があることが判明した。実際に、市販されている画素ピッチが36ミクロンで解像度が1,024×768の透過型液晶空間光変調器を用いてホログラム表示の実現を確認した。 (2)レーザーバックライトの実現:液晶を用いた空間光変調器は、外部レーザー光で照明する必要がある。そのため、薄型のレーザーバックライトをホログラフィック光学素子(HOE)を用いて実現した。HOEの材料にフォトポリマーを用いて、薄膜表面にHOEを形成し、光ファイバーから出射されたレーザー光をプラスチック基板内部を全反射させて空間光変調器を照明するプレーナー光学系を実現した。HOEは紫外線処理により透明化を行い、光の利用効率は約60 %であった。 (3)コンタクトレンズへの組み込み実験:現状ではコンタクトレンズに組み込める空間光変調器は存在しないので、通常のホログラムフィルムを用いて実験を行なった。ホログラムを記録したホログラムフィルムを漂白して透明化し、レーザーバックライトを取り付けてコンタクトレンズに密着した。人間の目を模倣した模型眼を用いて画像表示の実現を確認した。
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Research Products
(7 results)