2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a wave buoy for global observation system
Project/Area Number |
17K18934
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
早稲田 卓爾 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (30376488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小平 翼 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教 (60795459)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 波浪観測 / 台風・爆弾低気圧 / Argo / 防災 / 海氷 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、台風や爆弾低気圧など強風下での波浪、北極海夏季海氷下での波浪など厳しい条件下も含む、全球規模での展開を想定した、頑強な漂流型の波浪計測ブイの開発に挑戦した。全球での波浪観測網の構築も念頭に、1990年代末から20年以上全世界での水温・塩分モニタリングの実績があるArgoタイプのフロートの利用に着目し、既存の製品をプラットフォームとして、IMUによる波浪計測の実装を行った。IMUセンサーの精度検証、波浪解析プログラムの開発を行い、Argoタイプのフロートにセンサー及び解析ユニットを搭載し、相模湾にて計測テストを行った。表層での運動計測、海中での運動計測、沈降上昇実験などを複数の現場観測にて行い、別途用意した表層波浪ブイとの波高の比較にも成功した。一方、現場観測を繰り返す過程で、計画当初想定していなかった課題も見つかった。一般的にはArgo型のフロートは500m-2000m水深での停留を想定した浮力調整を行っているため、波浪計測を目的とした浅い水深での制御には向いておらず、浮力調整機構の大幅な変更が必要となり、開発に遅れが出た。その一方、爆弾低気圧下での波浪による海洋混合、北極海で増大する波浪による海洋混合に関する新たな知見を得ることができた。また、海流による島周辺での混合などの可能性もわかってきた。そのため、適切な用途として強風下や浅海域での波浪・塩分・水温結合計測とし、波浪下での海洋混合メカニズム解明という更なる開発の目標を定めた。世界的な動向として、安価で軽量な波浪ブイの開発が進み、広域展開が開始され始めたこともあり、Argoネットワークそのものを利用した波浪観測網構築の意義も変わってきたことも考慮した。国際共同研究として南半球での波浪計測が計画されており、本研究で開発された波浪・塩分・水温結合計測が可能となれば、南極周極海に展開することも検討されている。
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Research Products
(13 results)