2018 Fiscal Year Annual Research Report
Innovative flash lidar for real time measurements of temperature and wind
Project/Area Number |
17K18956
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
長澤 親生 首都大学東京, システムデザイン研究科, 名誉教授 (80145664)
|
Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
|
Keywords | リモートセンシング / ライダー / 自然災害 / 火災 / 火山 / ファイバーレーザ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、今までに全く実現されていない、気温と風の3次元空間分布を連続的にリアルタイムで観測するための革新的なフラッシュライダーの開発をめざし、気温・風計測の最適設計と基礎実験を行った。本装置は従来のスキャン方式と異なり、カメラでフラッシュ撮影をする要領で広げたパルスレーザ光を空中に照射しアレイ状検出器で散乱光スペクトルを測定することにより、サーモグラフィのように短時間で気温と風の立体構造の測定を可能とするものである。用途は、ヒートアイランド対策効果の測定、竜巻など局地的気象現象の予測、火山噴火監視、室内温度分布測定など多岐にわたる。 測定原理としては大気分子からのレイリーブリルアン(RB)散乱スペクトルの形状が温度に依存することを利用し、ヘテロダイン検波方式による高スペクトル分解能ライダー(HSRL)によって得られるRB散乱スペクトルから温度と風速を同時に計測する手法を新たに提案した。ヘテロダイン法は昼夜においてSN比があまり変化しない利点がある。 シミュレーションでは、ライダーの光源として用いられている主要な5波長(355,532,800,1064,1550nm)のSN比を求め、1064nmが最適波長であり、気温測定誤差は0.6K以下、風速測定誤差は0.1m/s以下が実現可能であることを示した。 基礎実験では (1)狭帯域DFBレーザ(波長1.06μm)とファイバーアンプを組み合わせたフラッシュライダー用狭帯域パルス光源を製作し評価した。(2)フラッシュライダーの受信系で重要となる広視野受信系を、凸レンズの焦点面に9個の光ファイバコネクタを配置したユニークな広視野望遠鏡を設計・製作した。(3)異なる方向の散乱体からの受信信号を同時に検出するために、高速フォトディテクターをミキシング光検出器としたコヒーレント検波システムを複数製作し、その性能を評価した。
|
Research Products
(2 results)