2017 Fiscal Year Research-status Report
廃棄ナノマテリアルの生体影響と安全性評価に関する研究
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17K18960
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
川西 優喜 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (70332963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 史説 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20275291)
宮丸 広幸 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80243187)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | ナノマテリアル / 毒性 |
Outline of Annual Research Achievements |
廃棄後のナノマテリアル及びナノマテリアル含有製品の安全性評価のために、本年度は放射線により劣化処理をナノマテリアルに施し、その毒性と物性の変化を解析した。 炭素系ナノマテリアルである多層カーボンナノチューブ(MWCNTs)およびフラーレン(C60)にコバルト60 (60Co)のγ線を照射した。赤外吸収スペクトル(IR)から表面構造など大きな構造変化を、ラマンスペクトルから格子構造を解析した。その結果、MWCNTs、C60ともに大きな構造変化は生じなかった。しかしラマン解析からMWCNTsの格子欠陥は減少することがわかった。 次にこれらナノマテリアルを用いてほ乳類培養細胞を使った毒性試験をおこなった。その結果、放射線照射によりMWCNTsの細胞毒性が減少することがわかった。また、C60の遺伝毒性は増強しうることも判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度当初の計画は、MWCNTsおよびC60を評価対象とする。γ線照射をおこなう。物理・化学的特性の変化を赤外吸収スペクトル分析、ラマン分光分析)で調べる。げっ歯類培養細胞を用いた生残率試験、in vitro小核試験をおこなうことであった。すべて実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
MWCNTs、C60の他、グラフェン、ナノマグネタイト、酸化チタン、酸化インジウムスズ、銀ナノ粒子、ナノクレイを新たな評価対象とする。 放射線照射の他、燃焼、機械的粉砕、太陽光露光、紫外線照射などの劣化処理方法を増やして実施する。 細胞増殖率、小核誘導率のほか、DNA鎖切断の検出と定量、活性酸素種の検出と定量など毒性試験のエンドポイントを増やして解析をおこなう。 また毒性試験において細胞種の選択は重要である。産業曝露を想定し中皮主細胞ほか何種類かの細胞で毒性を評価する。
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Research Products
(15 results)