2017 Fiscal Year Research-status Report
爆発作用を想定した超高速載荷時の地盤の不安定化現象の解明
Project/Area Number |
17K18964
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
宮田 喜壽 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 教授 (20532790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠田 昌弘 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 准教授 (30462930)
別府 万寿博 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 教授 (90532797)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 爆発作用 / 超高速載荷 / 地盤材料の変形強度特性 / 斜面 / 安定解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,防衛大学校内にある爆破実験棟において,斜面地盤を対象とした高速載荷実験を実施して,超高速載荷時の地盤の不安定化現象を解明することを目的とする.本研究では,斜面地盤の高速載荷実験,高速載荷時の地盤材料の変形強度特性の把握,斜面安定解析を実施する. 平成29年度の当初の研究計画は,防衛大学校内で管理しているプラスチック爆薬の一種であるC4爆薬を用いて,斜面地盤の高速載荷実験を実施することであったが,載荷試験の安全性を確認するため,重錘落下試験を実施して,高速載荷時の地盤材料の変形・強度特性を把握することとした.まず,爆風を広い面積で受けられるように載荷軸を直径50mmとして,爆風に耐えられる鋼製の三軸セルを設計・製作した.さらに,高速載荷時の挙動観察のため,防衛大学校所有の変位計と耐G性能を有する毎秒5,000コマの高感度デジタルハイスピードカメラを用いて,重錘落下試験における地盤材料の変形挙動を観察した.載荷速度依存性の検討のため,一般的に実際されている載荷速度(1mm/min)と若干速い載荷速度(50mm/min)において,飽和状態,空気乾燥状態における三軸圧縮試験を実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度に実施予定の内容を平成29年度に実施しており,おおむね順調に進展している.今後は,防衛大学校内にある爆破実験棟において,斜面地盤を対象とした高速載荷実験を実施する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は,平成29年度で得られた知見に基づいて爆薬を用いた高速載荷試験を実施する.爆発作用は斜面地盤に対して,超高速載荷となるため,数10kHz 程度の応答速度の速い加速度計とデータロガーを用いて実施する.着目する実験条件として,①斜面勾配,②地盤強度定数,③作用力の大きさ,④作用位置として,それぞれ3ケースずつ変化させて,合計12 ケースの高速載荷実験を実施する.さらに,模型斜面地盤で得られた不安定化現象を説明するため,上記要素実験で得られた強度定数を用いて極限釣り合いに基づいた安定解析を実施する.非高速載荷時と高速載荷時の地盤強度定数を用いて,従来法との比較を行うとともに,模型斜面地盤の高速載荷実験の妥当性を検証する.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,消耗品の購入等が計画より少なかったため.
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