2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new antiprotozoal therapy using molecules that recruit immune cells
Project/Area Number |
17K19201
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
深瀬 浩一 大阪大学, 理学研究科, 教授 (80192722)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | α-gal / 免疫 / 糖鎖 / 複合化 |
Outline of Annual Research Achievements |
熱帯病の流行地域にある発展途上国などにおいて、治療薬や治療法がないにも関わらず、医薬品開発のための投資が進まない病気が「顧みられない熱帯病」と呼ばれる。本研究では、原虫の免疫回避システムに必須な分子をターゲットとして、これを阻害する化合物を創製し、さらにはこの化合物に抗体をリクルートする分子を結合させた複合分子標的薬を合成する。この複合分子標的薬を用いて、生育の阻害と、抗体や免疫細胞による殺原虫作用の誘導、ならびに効果的な免疫応答の誘導を行うという新規な療法を開発する。 本研究では、自然抗体としては、異種動物に発現しているα-galエピトープと呼ばれる糖鎖を抗原とする抗α-Gal抗体を選ぶ。α-galエピトープは、多くの哺乳類で広く発現しているものの、ヒトはこの糖鎖構造を持たない。その代わりにヒトは大量の抗α-Gal抗体を持ち、抗α-Gal抗体とα-galエピトープの免疫反応に起因する超急性拒絶反応を引き起こす。 α-galを用いた超急性拒絶反応の誘導が可能であるかを検証した.まず大量のα-galが必要であると考え,化学合成によるα-galの供給法を確立した.さらに,これをがん細胞を標的とする抗体と複合化することでがん細胞の細胞死を誘導できることを示した.これにより,合成α-galを用いた超急性拒絶反応の誘導が可能であることが明確に示された.この効果は富裕細胞,接着細胞の双方に有効であったことから,適応範囲が広いことが分かった.さらに,このα-galをデンドリマーとすることで,免疫反応をさらに強力に誘導することができた.このようにα-galによる免疫誘導を用いた治療法のプルーフオブコンセプトを示し,今後の応用に大きな期待が広がる結果を得た.
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[Journal Article] Synthesis And Immunological Evaluation of Self-adjuvanting Anticancer Vaccine Candidate.2019
Author(s)
Manabe, Y., Chang, T-C., Feng, Q., Fujimoto, Y., Ohshima, S., Kametani, Y., Kabayama, K., Nimura, Y., Lin, C-C., Fukase, K.
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Journal Title
Peptide Science
Volume: 2019
Pages: in press
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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