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2017 Fiscal Year Research-status Report

RNA-guided gene driveによる迅速疾患モデルミニブタの開発

Research Project

Project/Area Number 17K19326
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

小野 悦郎  九州大学, 医学研究院, 教授 (00160903)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大竹 正剛  静岡県畜産技術研究所, 中小家畜研究センター 養豚・養鶏, 上席研究員 (90605677)
Project Period (FY) 2017-06-30 – 2019-03-31
KeywordsGene drive / マイクロミニピッグ / Msh2遺伝子 / リンチ症候群
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、RNA-guided gene driveを用いたマイクロミニピッグ(MMP)のgene drive方法を確立し、効率の良い疾患モデルMMPの作製方法を開発する。その第一弾として、Msh2遺伝子を欠損させたリンチ症候群MMPを開発することを目的とする。
1. Gene drive用DNAカセットの挿入部位は、Msh2遺伝子のExon 1とし、これをPCRで増幅し、標的DNAの切断をin vitroで確認するためのDSB-HDRアッセイ(Assay for DSB mediated HDR by EGFP reconstitution)用レポータープラスミド pCAG-EGxxFPに挿入し、標的DNAが切断されると蛍光蛋白を発現するようになるDSB-HDRアッセイ用レポータープラスミドpCAG-EGxxFP-Msh2を構築した。
2. CRISPR directにより標的配列を2カ所決定し、CRISPR/Cas9ベクターであるpX459に20mer標的配列に基づくオリゴヌクレオチド(sgRNA合成用)を挿入し、標的DNA切断プラスミドpX459/Msh2を2種類構築した。
3. pCAG-EGxxFP-Msh2と各々のpX330-Msh2をHEK293T細胞にco-transfectionし、48時間後に蛍光顕微鏡下で蛍光シグナルを確認することでDSB-HDRアッセイ用レポータープラスミド中のMsh2のDNA配列に欠失変異が導入されたことを確認した。
4. sgRNA発現用U6-sgRNAと生殖系列特異的にCas9を発現させるVASA-Cas9をタンデムに結合させ、Msh2遺伝子の切断部位の5’側および3’側の各々約2KbのDNA断片で挿み、gene drive用DNAカセットを含むプラスミドを構築した。また、Cas9遺伝子をGFP遺伝子に置き換えたプラスミドも構築した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

Gene driveに使用するプラスミドを構築する際に、Cas9蛋白を生殖系列のみで発現するためのVASAプロモーター領域をクローニングする必要があったが、報告されていたVASAプロモーター領域に関する論文(Song et al, 2016)に誤りがあり、報告されたプライマーでは、VASAプロモーター領域をPCRで増幅することが出来なかった。このため、再度、ブタの遺伝子データベースからVASAプロモーター領域を選定し、PCRでの当該領域の増幅をプライマーや条件を変えて試みたが、増幅出来なかった。最終的には、VASAプロモーター(約5Kb)の化学合成を依頼し、プラスミドの構築に用いたが、VASAプロモーター領域のクローニングに時間を用したため、予定よりも計画は遅れていると判断した。

Strategy for Future Research Activity

1. Gene drive用プラスミドおよびこのプラスミドのCas9遺伝子をGFP遺伝子に置き換えたプラスミドを構築したので、先ずは、Cas9遺伝子をGFP遺伝子に置き換えたプラスミドを使用して、これを単為発生卵にTaniharaら(2016)の方法に準じてエレクトロポレーションで導入し、胚盤胞まで培養する。この間、経時的にGFPによる蛍光を観察することで、相同組換えが起こり、VASAプロモーターによりGFP発現することを確認する。
2. 次に、 Gene drive用プラスミドを使用して、これを単為発生卵に同様にエレクトロポレーションで導入、胚盤胞まで培養する。各胚盤胞からDNAを抽出し、導入遺伝子の上流および下流の塩基配列を決定し、相同組換えによるGene drive用DNAカセットのブタゲノムへの導入を確認する。
3. MMPの受精卵にGene drive用プラスミドをエレクトロポレーションで導入し、仮親の家畜ブタの卵管に移植する。得られた産仔の耳片からDNAを抽出し、2と同様に相同組換えによるGene drive用DNAカセットのMMPゲノムへの導入を確認する。
4. Gene driveMMPと野生型MMPを交配させ、得られた産仔の耳片からDNAを抽出し、2と同様に相同組換えによるGene drive用DNAカセットの導入を確認することで、遺伝子ドライブの効率を検討する。
5. Gene driveMMPの病理学的解析を実施する。

Causes of Carryover

Gene drive用プラスミドの構築に時間を要したため、ブタ受精卵を使用する実験に未だ至っておらず、次年度使用額が生じた。翌年度分助成金と合わせて、遅れている実験計画に使用する予定である。

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Published: 2018-12-17  

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