2019 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of School of Medaka
Project/Area Number |
17K19379
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾田 正二 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (50266714)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | メダカ / 群れ / 3D再構築 / トランスクリプトーム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
群れを形成するように変化する期間において、脳の神経核の構築の変動の有無を検証することを目指し、メダカ成魚の脳の連続組織切片から3D像を再構築する手法の開発を行った。フリーソフトウェアである Reconstruct を使用して組織画像相互の位置を揃えるアライメントを行い、3D像に再構築する方法がもっとも成功した。また、組織切片像の中の細胞核を計数して脳の神経細胞数を計測する方法を開発した。これらの技術開発によって、メダカ成魚を丸ごと連続組織切片としてその組織切片像をデジタル撮影し、パスコン内で3D再構築することが可能となった。ただし、Hd-rRメダカ(野生型)および ci 系統メダカの脳を3D再構築し、群れ形成に伴う脳神経核構造の変化を探索することにまでは至ることができず、将来の課題とすることになった 群れ形成期間の前後において脳のトランスクリプトーム解析を実施し、群れ行動の発現に関連する遺伝子発現の変動を探索するための手法を開発した。メダカのRNAシークエンス解析において得られた発現変化をした遺伝子リストにおいてエンリッチメント解析を行い、発現変動が検出された遺伝子を多く含むGene Ontology (GO) 項目が関連する細胞生理機能をKEGG パスウェイ上で可視化し、トランスクリプトーム解析データから生理機能の変動を推測することを可能とした。ただし、メダカにおけるトランスクリプトーム解析を可能とするための方法論の開発に時間とエフォートを費やした結果、Hd-rRメダカ(野生型)および ci 系統メダカよりトランスクリプトーム解析を実施して群れ行動の発現に関連する遺伝子発現変動を探索することが将来の課題として残ることになった。
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Research Products
(2 results)