2021 Fiscal Year Annual Research Report
Exploration of gene regulatory systems rewired by mammalian transposable elements.
Project/Area Number |
17K19424
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
西原 秀典 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (10450727)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | 転移因子 / 発現制御 / 乳腺 / 哺乳類 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は転写活性化因子の結合サイトを拡散増幅した転移因子を同定することで、哺乳類の形態進化に寄与するエンハンサーの拡大のメカニズムを明らかにしてきた。今年度は特に神経細胞への分化過程におけるChIP-seqデータ解析を通して、複数の転写活性化因子の結合、特にレトロトランスポゾンにおける結合サイトの分布を解析した。その結果、ES細胞から分化が進むにつれて転写活性化因子の結合状態の強い転移因子、すなわちエンハンサー機能が活性化すると考えられる転移因子配列の種類が移り変わっていくことが新たに明らかになった。特にSINE/LINEグループとLTR型レトロトランスポゾンの間で活性化タイミングのシフトが起こっていた。ただしゲノム上における転写活性化因子の結合サイトの総数は分化後の方が4倍近く多いにもかかわらず、転移因子上の結合サイト数は分化後の方が半分近くにまで減少するといった予想外の結果も得られた。このように未分化状態の維持と分化促進のそれぞれに使われている転移因子由来のエンハンサーの種類が明確に異なること、またその数は前者の方が多いことが明らかになった。これは以前に乳腺由来細胞の研究でおこなった転移因子の種類およびその起源の古さ/新しさを区別して議論することが他の細胞分化過程においても重要であることを意味している。以上のように、本研究では哺乳類の乳腺細胞および神経細胞における転移因子由来のエンハンサーの獲得機構について特徴と傾向を明らかにした。このことから様々な形態形成に関わる遺伝子の発現制御に転移因子が深く関与していることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)