2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of amyloid oligomer imaging for early diagnosis of Alzheimer's disease
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17K19455
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小野 正博 京都大学, 薬学研究科, 教授 (80336180)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | βアミロイド / アルツハイマー病 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、アミロイドβタンパク質(Aβ)のオリゴマーに結合性を有する化合物のリード構造を探索するために凝集過程モニタリング実験を行った。ヘキサフルオロイソプロパノールで処理したAβ40の溶液をインキュベートして凝集させた。インキュベート中に一部をサンプリングし、チオフラビンT(ThT)または蛍光を有する評価化合物を混合し反応させた。それぞれの化合物の蛍光スペクトルを測定し、Aβ40を含まないコントロールと比較した。また、蛍光スペクトルの経時的な変化を評価した。ThTはAβとの結合によって蛍光強度の増加が観察され、ThTの蛍光強度のコントロールとの比はAβ40の凝集が進行するにつれて増大する。蛍光強度比の上昇が飽和する以前は凝集の途中段階であり、Aβ40のオリゴマーが存在すると考えられる。評価化合物として、昨年度までに申請者らが独自に開発してきた化合物ならびに市販の蛍光色素を選択した。市販品の4-アミノフルオレセイン、ローダミンB、4-メチルウンベリフェロンと3,6-ジアミノアクリジンは全タイムポイントでコントロールからの蛍光スペクトルの変化が認められなかった。これらの化合物はAβモノマーと、オリゴマーおよび繊維状のAβ凝集体に結合しないと考えられた。一方、当研究室で開発されたDTM系化合物はThTの蛍光上昇が飽和した後のタイムポイントで蛍光強度が上昇した。この結果より、DTM系化合物はThTが結合する凝集度以上のAβ凝集体に結合することが示唆された。
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