2018 Fiscal Year Annual Research Report
Challenging research aimed at exploration of novel target for drug discovery based on integrated understanding of brain-intestine interactions
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17K19469
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
南 雅文 北海道大学, 薬学研究院, 教授 (20243040)
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2017-06-30 – 2019-03-31
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| Keywords | 薬学 / 薬理学 / 脳腸連関 / 情動 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は、上部消化管刺激により分界条床核内ノルアドレナリン遊離が亢進することを報告した。今年度は、下部消化管刺激について検討した。直腸・結腸内にバルーンを留置しバロスタット装置により所定の圧で伸展させたところ、下部消化管刺激によっても分界条床核内ノルアドレナリン遊離が亢進することが明らかとなった。我々は、これまでに、分界条床核内βアドレナリン受容体の活性化により不安・嫌悪情動が惹起されることを報告しており、上部および下部消化管刺激による不安・嫌悪情動の惹起に分界条床核内ノルアドレナリン遊離亢進が関与している可能性が示唆された。さらに、分界条床核内βアドレナリン受容体の活性化が消化管機能に及ぼす影響を検討するため、βアドレナリン受容体アゴニストであるイソプロテレノールの分界条床核内投与が消化管運動に及ぼす影響を検討した。昨年度の研究において胃排出能が低下することを報告していたが、今年度は、分界条床核へのイソプロテレノール注入により下部消化管輸送能が亢進することを明らかにした。これらの結果より、分界条床核内ノルアドレナリン神経情報伝達亢進は、上部消化管運動を抑制する一方、下部消化管運動については促進することが示された。分界条床核と下部消化管の機能連関について、論文としてまとめ学術雑誌において発表した。以上の研究成果は、脳腸連関における分界条床核の重要性を示すものであり、日常的にも経験する「心配なことがあるとお腹の調子が悪くなる」、あるいは、「お腹の調子が悪いと不安やうつになる」という脳と消化管の間の機能連関のメカニズムの一端を明らかにしたものである。
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Research Products
(3 results)
