2017 Fiscal Year Research-status Report
蛍光ナノ粒子を用いた細胞内人工複合体構築と細胞機能制御への挑戦
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17K19509
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
畠山 裕康 北里大学, 医学部, 講師 (00619067)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 一分子計測 / 量子ドット |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らはこれまで、細胞膜透過能と目的分子との特異的結合能を持たない蛍光ナノ粒子(量子ドット)に独自の工夫を施すことによって、細胞内のタンパク質を標識して一分子挙動計測を可能とする実験系を複数構築してきた。本研究では、これらの手法を応用することによって、量子ドットを核として複数・異種タンパク質を集積させた「人工複合体」を細胞内において構築できるナノ材料を創製し、これを用いた細胞機能制御の可能性を探索することを目的とした。 本年度は、細胞内の異なる部位に局在することが知られる複数異種のタンパク質をHaloTag融合タンパク質として発現させ、ここにHaloTagタンパク質を特異的に認識する低分子リガンドを多数結合させた量子ドットを導入し、単一種のHaloTagタンパク質を発現させた場合と比較しながら局在や挙動への影響の有無について計測を行った。対象タンパク質の種類や量子ドット上に結合する低分子リガンド数を複数変化させながら計測を行ったが、残念ながら現在までに顕著な局在・挙動変化を誘導する組み合わせは見つけられていない。この原因として、現在の条件では局在や挙動を変化させるための条件設定がおそらくは不適切であるものと考えられ、今後対象タンパク質や低分子リガンド数にさらなる検討を加えていく必要がある。 なお、申請者は本年度中に東北大学・学際科学フロンティア研究所から北里大学・医学部へと異動した。現在までに本研究で用いる顕微鏡システムは再セットアップが完了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在までに予想していたような挙動・局在変化は誘導できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
単一量子ドット上への低分子リガンドの結合様式や対象タンパク質の選定を変化させることによって条件の最適化を試みる。
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Causes of Carryover |
申請者は本年度中に北里大学医学部へ異動した。課題着手に先立ち研究環境整備を優先的に行ったため、次年度使用額が生じた。なお、翌年度分として請求した助成金と合わせ、試薬購入など課題遂行にかかる各種セットアップに要する経費として使用する予定である。
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