2017 Fiscal Year Research-status Report
Live imaging of necroptosis and the release of DAMPs
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17K19533
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
中野 裕康 東邦大学, 医学部, 教授 (70276476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村井 晋 東邦大学, 医学部, 助教 (90287540)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | イメージング / FRET / SMART / ネクロプトーシス / DAMPs / HMGB1 / Histone H3 / 全反射顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はSMART (Sensor for MLKL activation by RIPK3 based on FRET)と命名したネクロプトーシスをライブセルでイメージングするためのFRETプローブの開発に成功した。ネクロプトーシスに伴い放出されるDAMP (danger-associated molecular pattern)sの代表的な分子であるHMGB1とHistone H3の2種類の核内タンパク質がネクロプトーシスに伴いどの様に核内から細胞外へと放出されるかを全反射顕微鏡を用いたLCS-I(Live cell imaging for secretion)法とSMARTによるFRET解析とを同時に行い検討した。HMGB1やHistone H3のネーテイブはタンパク質を高感度で測定できるELISA系が開発されていないことから、mCherryとの融合タンパク質としてそれぞれのタンパク質を発現させた恒常的な発現細胞を樹立し、培養皿の底面にanti-mCherry抗体を固相化して、細胞外への放出を経時的に観察した。イメージングの結果、まずSMARTの活性化が見られ、次にHMGB1はまず核から細胞質に放出され、その後に細胞質から細胞外への放出されるという2段階のステップがあることが判明した。一方で、予想外なことにHistone H3はネクロプトーシス刺激によってもアポトーシス刺激によっても核内から細胞質内や細胞外への放出は認めなかった。さらに興味深いことにHMGB1の細胞外への放出には比較的ゆっくりとして長時間にわたり続くsustained-modeリリースと、急激に起こり急速に終了するburst-modeリリースの2種類の細胞が存在することが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ネクロプトーシスをライブセルでイメージングできるSMARTプローブの開発に成功し、その活性化の分子メカニズムをほぼ完全に明らかにした(Nat commun revised中)。さらにDAMPsの放出をシングルセルレベルで解析し、ネクロプトーシスに伴い放出されるHMBG1にはsustained-modeとburst-modeの2種類があることを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
HMGB1の2種類の放出パターンの分子メカニズムとその分子メカニズムや生理的、病理的な意味合いを検討していく。SMARTを発現するトランスジェニックマウスを樹立し、ネクロプトーシスの個体レベルでのイメージングを目指す。
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Causes of Carryover |
論文発表のための経費を次年度に繰り越した。SMART Tgマウスの解析を行い、その論文の発表のための経費として使用する予定である。
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Remarks |
プレスリリース 掲載日:2018.03.27 東邦大学 表皮細胞の環境変化が重篤な皮膚炎を引き起こすことを発見 ~ 乾癬・アトピー性皮膚炎等の難治性皮膚疾患の新たな治療戦略への知見 ~
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