2019 Fiscal Year Annual Research Report
Chemical cardiac reprogramming and mechanisms
Project/Area Number |
17K19678
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
家田 真樹 筑波大学, 医学医療系, 教授 (70296557)
|
Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
|
Keywords | 化合物 / 心臓再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
心臓は再生能力を有さない臓器であり、心臓障害後に心筋は再生せず線維化して心不全に至る(Ieda et al, Dev Cell 2009)。心疾患による死亡は依然多く、心不全に対する新しい治療法として再生医療が期待されている。心臓再生法として幹細胞から心筋細胞を作製して移植する方法があるが、心筋細胞作製工程が煩雑で長期間かかる、幹細胞混入による腫瘍形成の可能性、移植心筋の生着が困難などの課題が指摘されている。これに対して我々は細胞移植を必要としない次世代の心臓再生法として、心臓内の線維芽細胞をその場で直接心筋に分化転換する心筋リプログラミング法を開発した。我々はこれまでに世界に先駆けて線維芽細胞をiPS細胞を経由せず直接心筋に転換する遺伝子を発見し、さらに生体内心筋リプログラミングにより心筋梗塞マウスの心臓再生に成功している。本研究では化合物ライブラリーを用いて、血清の代わりとなる新規心筋リプログラミング促進化合物を同定し、さらに薬理作用を明らかにする。これにより安全で効率的な心筋リプログラミング法を確立でき、心臓再生医療の実現が大きく前進する。ヒット化合物を用いて得られた誘導心筋細胞を分子生物学的および生理機能的に解析して、真に機能的な心筋細胞を誘導する化合物を選定した。これまでの実験で化合物を用いて誘導した心筋細胞で、様々な心筋特異的遺伝子の発現や横紋筋構造の形成をQRT-PCRや免疫染色で確認している。その他の心筋蛋白の発現や心筋特異的蛋白の発現をFACSで定量的に解析した。また心筋に特徴的な生理機能として細胞内カルシウム濃度の変化をRhod-3を用いて解析した。
|
Research Products
(7 results)