2017 Fiscal Year Research-status Report
Development of safety prediction biomarker for drug eluting coronary stent therapy
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17K19688
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
藤村 昭夫 自治医科大学, 医学部, 客員教授 (90156901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相澤 健一 自治医科大学, 医学部, 准教授 (70436484)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 薬剤反応性 |
Outline of Annual Research Achievements |
冠動脈狭窄症の治療として広く実施されている心臓カテーテル治療では、冠動脈薬剤溶出ステント全盛期の現在でも未だ1割以上の症例で再狭窄が認められる。これはインターベンション療法の限界の一つであり、診断ならびに予測支援に用いることが可能なバイオマーカーの開発は急務である。我々は薬物有害反応バイオマーカーの研究を行ってきた。平成14-16年度(厚生労働省、萌芽的先端医療技術推進研究事業)、平成15-17年度(厚生労働省、化学物質リスク研究事業)、平成17-19年度(厚生労働省、創薬基盤推進研究事業)、平成20-22年度(厚生労働省、創薬基盤推進研究事業)等、これらの研究によって薬物の適正使用に貢献すると考えられる複数のバイオマーカーを抽出し、国際誌に多数発表した。本研究では、これらの経験をもとに、新たに薬物溶出性冠動脈ステント治療の安全性予測バイオマーカーを開発する。 自治医科大学附属病院循環器内科に入院する患者のうちインフォームドコンセントの得られた患者から臨床検体として血液を採取した。回収した血液は速やかに遠心分離し、血清ないし血漿を分離した上、測定まで凍結保存した。これらの検体には詳細な臨床情報が付与されている電子カルテシステムと連動しており、必要に応じてその情報を取得した。回収した血液検体に付随する患者の臨床データベースを構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通りの進捗が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に引き続き、患者から臨床検体として血液を採取し、血清ないし血漿を分離した上、測定まで凍結保存する。これらの検体について電子カルテシステムからには詳細な臨床情報を取得する。このようにして、回収した血液検体に付随する患者の臨床データベースを構築する。バイオマーカー探索するとともに、そのメカニズムを解明する。具体的には、生化学的な検討を行うために、まず細胞実験系で再構築する。一定の結果が得られたら、動物レベルでの検討を行い、同時にin vivoレベルの有効性・安全性も検討する。
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Causes of Carryover |
当初支出予定していた物品費、旅費、人件費・謝金、その他の経費はいずれも講座研究費で賄うことができたため、当該年度使用経費に余剰が生じた。次年度は検体回収に携わる研究補助員の人件費、検体処理および疾患診断マーカー測定に必要な試薬類、学会参加費、研究成果発表する論文掲載費等に使用する計画である。
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