2017 Fiscal Year Research-status Report
光周波数変調による血流・組織蛍光定量と血液信号抑制
Project/Area Number |
17K19708
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
鎌田 恭輔 旭川医科大学, 医学部, 教授 (80372374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 文也 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (30281835)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 近赤外線光 / ハイスピードカメラ / 血液信号抑制 / 蛍光信号 |
Outline of Annual Research Achievements |
血流情報収集にはインドシアニングリーン(ICG)などの脂質重合後蛍光発色(800nm)観察より血流を定性的に判断する方法がある。一方、悪性腫瘍からの蛍光発色(635nm)を促す薬剤である5アミノレブリン酸(5ALA)の応用が様々な癌治療で広まりつつある。本研究の目的は1, ICGなどを用いた蛍光信号の三次元撮像、血流定量解析ソフトウエアを開発する。また、2, 生体信号はヘモグロビンが600nm、水信号は1600nmほどで吸収値が高いため、700-1600nmが「生体の光学的窓」と言われている。周波数帯域の強力なレーザー光観察による血液信号を抑制した画像を得る。3,出血点同定後熱エネルギーを加えた長波長レーザーによる凝固・止血、4, 複数の狭帯域フィルターを用いて635nmの腫瘍蛍光観察、他帯域の画像の融合画像を組み合わせることで、「第三の眼」とその定量化を目指す。すでに近赤外光で生体を観察、かつ血液信号抑制画像の収集には成功している。血液定量化実験を確立するためのポンプ、モデル内の逆流防止弁の誤作動が多く、実験の進行状況に遅れがみられている。すでに血流コンセプトは特許取得、さらに国際特許申請、PMDAへの相談を行っているとことである。本年度はさらに血液定量の安定した実験系を確立して、臨床応用を目指す。また、腫瘍蛍光の分光、定量化も可能としたため、定量値とその蛍光源となす組織プロトポルフィリンIXの計測、さらに代謝酵素活性の計測を行い、蛍光強度との関係を明らかにする。インドシアニグリーンによる蛍光血管撮影による血流量測定のみならず、血流方向の観察を行う。このためには従来60フレーム/秒の撮影では足りず、250フレーム/秒以上のハイスピードカメラによる血流方向の観察を行う。これらを複合することにより従来のヒトの眼では観察不可能であった手術野において新たな情報を得ることができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
すでに近赤外光で生体を観察、かつ血液信号抑制画像の収集には成功している。血液定量化実験を確立するためのポンプ、モデル内の逆流防止弁の誤作動が多く、実験の進行状況に遅れがみられている。すでに血流コンセプトは特許取得、さらに国際特許申請、PMDAへの相談を行っているとことである。本年度はさらに血液定量の安定した実験系を確立して、臨床応用を目指す。また、腫瘍蛍光の分光、定量化も可能としたため、定量値とその蛍光源となす組織プロトポルフィリンIXの計測、さらに代謝酵素活性の計測を行い、蛍光強度との関係を明らかにする。腫瘍浸潤のない部分部分でも異常な蛍光を認めることがあり、組織の多焦点顕微鏡による組織内のプロトポルフィリンIXの分布状況を観察することとする。また、インドシアニグリーンによる蛍光血管撮影による血流量測定のみならず、血流方向の観察を行う。このためには従来60フレーム/秒の撮影では足りず、250フレーム/秒以上のハイスピードカメラによる血流方向の観察を行う。これらを複合することにより従来のヒトの眼では観察不可能であった手術野において新たな情報を得ることができる。
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Strategy for Future Research Activity |
より高感度カメラを導入することで、ICG蛍光の血管内流速、流れの方向の解析にすすめていく。このためにはICGのみならず、通常の可視光でも観察可能なフルオロセインの導入も考慮している。翻訳はICG同様生体毒性が少なく、すでに臨床に広く普及している。蛍光ピークは530nm程度と可視光範囲であるため、高感度のハイスピードカメラを安価で乳集することが可能である。その一方で、1000nm-1500nm領域の非可視光域の血液信号抑制、水信号干渉抑制のコリメータの作成を考えている。また、ICGの蛍光は780nmといわれていたが、我々の検討ではその蛍光は600nmから始まっていた。780nmの強力な光を照射するよりは、より広い範囲で、かつ光強度を弱めた蛍光誘発法も、周辺構造の観察、蛍光の強調に有利な可能性があり、基礎実験を行っている。
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Causes of Carryover |
すでに近赤外光での生体観察や血液信号抑制画像の収集には成功しているが、血液定量化実験を確立するためのポンプ、モデル内の逆流防止弁の誤作動が多く、実験の進行状況に遅れがみられている。 本年度はさらに血液定量化の安定した実験系を確立して臨床応用を目指す。より性能の良い高感度カメラを導入することにより、インドシアニグリーン蛍光の血管撮影による血流量測定のみならず、血流方向の観察・解析を行う。また、腫瘍蛍光の分光、定量化も可能としたため、定量値とその蛍光源となす組織プロトポルフィリンIXの計測、さらに代謝酵素活性の計測を行い、蛍光強度との関係を明らかにする。
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Research Products
(44 results)
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[Journal Article] A biopsy-proven case of Epstein-Barr virus (EBV)-associated vasculitis of central nervous system2017
Author(s)
Kano K, Katayama T, Takeguchi S, Asanome A, Takahashi K, Saito T, Sawada J, Saito M, Anei R, Kamada K, Miyokawa N, Nishihara H, Hasebe N
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Journal Title
Neuropathology
Volume: 37(3)
Pages: 259-264
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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