2019 Fiscal Year Research-status Report
Visualizing the olfactory map with diffusion tensor imaging: Development of an objective olfactory test method
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17K19735
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
鄭 雅誠 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (50792272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡野 ジェイムス洋尚 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90338020)
栗原 渉 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (90826926)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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Keywords | 嗅神経分布 / トラクトグラフィー / 高磁場MRI機 / 拡散テンソルイメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
鼻腔内の神経線維の分布とトラクトグラフィーの可能性について、平成29年度と30年度の研究結果をまとめて令和元年6月のAmerican Rhinology Society及びThe International Symposium on Infection and Allergy of the Noseにて発表した。 ヒト献体での免疫染色は、粘膜表層の剥離が大きいことと長期にわたるホルマリン処理によるためか、抗原賦活化や染色条件を変えても困難であった。実験動物でのトラクトグラフィーは数体で良好な結果が得られ、また神経細胞の免疫染色も陽性所見がありトラクトグラフィーによる神経線維の検出と一致することが確認できた。鼻腔内の嗅神経分布と嗅球との対応はヒト献体で見られたものと同様に、吻側から尾側に向けて並んでおり、関心領域を工夫することで様々な神経走行の解析が可能であった。この分布は「ゾーン」仮説で提唱されている4つのゾーンに収束しておらず、互いに並んでいるほか、嗅糸によって分布が制限されることもなく一部の嗅糸は中隔側と甲介側の両方に神経線維を伸ばすことも確認できた。嗅神経が4つのゾーンに収束しないことは近年の報告で複数見られており、本研究で見られた所見はこれらの報告と一致するものである。なお、嗅球から嗅索にかけてのトラクトグラフィーはヒトと比べて検体が小さいためか、不明瞭であることが多かった。今後は追加の免疫染色やクライオプローブを使用した撮影も予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年の遅れに引き続きやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を1年間延長し、本年度中に当初の目標を達成させる。
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Causes of Carryover |
研究遂行が遅れたためであり、研究期間を1年間延長して当初の計画通り使用する。
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Research Products
(1 results)