2020 Fiscal Year Research-status Report
細胞周期制御性エクソソームを介した新規骨代謝カップリング因子の探索
Project/Area Number |
17K19746
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小笠原 徹 東京大学, 保健・健康推進本部, 講師 (20359623)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筑田 博隆 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30345219)
茂呂 徹 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (20302698)
阿部 雅修 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10392333)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | シグナル伝達 / 再生医学 / 発生・分化 / 細胞周期 / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、エクソソームを介した細胞間情報伝達機構と細胞周期制御機構に着目して、破骨細胞ならびに骨芽細胞分化を統合的に制御する分子、すなわち、「新規骨代謝カップリング因子」の探索を行い、骨代謝メカニズムの理解を深めるとともに、その結果を利用した新規骨再生治療法開発に向けた基礎的検討を行うことを目的として企画された。 前年度までの研究と同様に、マウス由来骨芽細胞と同破骨細胞を用いて、エクソソームを介した破骨細胞・骨芽細胞間情報伝達機構の存在確認と細胞周期制御ならびに細胞分化への関与を検討したが、これまでの結果を踏まえて実験条件を変更した。まず、骨芽細胞については、通常培養と各分化段階(初期分化段階、中期分化段階、最終分化段階)の細胞からエクソソームを抽出した。また、破骨細胞については、破骨細胞前駆細胞通常培養、分化誘導直後、最終分化後、の各培養条件で培養した細胞からエクソソームを抽出した。次いで、骨芽細胞由来のエクソソームを各分化段階の破骨細胞へ、破骨細胞由来のエクソソームを各分化段階の骨芽細胞へ、それぞれ導入し、その後エクソソーム導入が細胞に与える影響を評価した。具体的な評価手法としては、導入細胞における各種分化マーカーの発現と細胞周期制御分子の発現を定量RT-PCRで解析することに加え、形態的な変化も観察した。前年度までの実験結果を参考に、エクソソームのサンプリング時期とその導入時期、細胞培養期間の組み合わせを変えることによってエクソソームを介した骨芽細胞・破骨細胞間情報伝達機構の存在を探った。しかしながら、明確にエクソソームを介した骨芽細胞・破骨細胞間情報伝達機構の存在を示す結果は得られていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
エクソソームを介した骨芽細胞・破骨細胞間情報伝達機構の存在を探ってはいるが、明確にその存在を証明する実験条件を同定するまでには至っていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
より一層のプロトコール改良を図って、仮説の検証に挑む予定である。
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Causes of Carryover |
エクソソームを介した細胞間情報伝達機構の存在を明確に示す①細胞分化条件ならびに②細胞周期に明確な変化をもたらす条件を決定出来ていないため、その後の検討項目に用いるべき研究費が次年度使用額となっている。なお、新型コロナウイルス対策に伴う研究機関の方針に従って一時的に研究活動を停止したことも理由の一部である。今後はプロトコールの改良を図って、研究が発展するよう努力する。
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Research Products
(2 results)