2018 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of novel therapy for intractable necrosis of the jaw with mesenchymal stem cells-induced anti-inflammatory macrophages
Project/Area Number |
17K19774
|
Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
石崎 明 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (20356439)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 尚樹 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (20190100)
帖佐 直幸 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (80326694)
|
Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
|
Keywords | ビスホスホネート / BRONJ / 間葉系幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに我々は、骨髄由来血球系細胞(Lineage (+))細胞を骨髄より取り出してこの細胞の単独培養をしても抗炎症性サイトカインIL-10の発現レベルは低いままであるが、その後の間葉系幹細胞mesenchymal stem cell(MSC)との非接触性共培養と接触性共培養により、IL-10の発現レベルが段階的に上昇することを明らかとしている。現在、このM2-Mφへの段階的な分極化を誘導する液性因子ならびに接着性因子を同定する目的で、各細胞培養下での発現頻度差のある遺伝子について網羅的解析を実施して得られた複数のモデル因子を対象とし、真のモデル分子の絞り込み実験を昨年に引き続き継続的に実施している。興味深いことに、これらのモデル因子のうち、上記の接着性共培養下でM2-Mφへの分極化に働く接着性因子として、ICAM-1/LFA-1系が働いていることを示唆する結果が得られた。しかし、このICAM-1/LFA-1系をインヒビターや中和抗体等で阻害した場合でも、接着性培養下で誘導されるM2-Mφへの分極化を完全に抑制することはできず、このICAM-1/LFA-1系以外のM2-Mφ分極化接着因子の存在が強く示唆されていることから、現在その因子の同定を進めている。 加えて、我々が独自に開発したMSCを利用したM2-Mφの大量培養技術を簡便化する目的で、骨髄由来のLineage (+)細胞を用いる代わりにマウス末梢血中の血球系細胞を用いて実験したところ、MSCとの接着性共培養下にてM2-Mφの大量培養が可能であることが判明した。 以上の研究成果により、我々が目指したM2-Mφのex vivo大量培養技術確立のための基盤が整備された。今後、この技術を応用したBRONJ根治療法を可能にする全く新しい細胞治療の確立を目指したい。
|
Research Products
(5 results)