2017 Fiscal Year Research-status Report
Communication and roles of accompanying family in geriatric care
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17K19792
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 ひろの 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (40384846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋下 雅弘 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (00261975)
亀山 祐美 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60505882)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 医療コミュニケーション / 高齢患者 / 家族 / 患者参加 / 自己管理行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者の医療においては、複数疾患の罹患や多剤服用、認知機能・身体機能の低下など、自己管理を困難にする要因が多く存在する中で、QOLへの着目や在宅ケアなど、個人の価値観や生活環境を踏まえたケアの提供が必要とされる。家族など医療機関外での援助者の果たす役割も大きく、患者、医療者だけでなく家族などのキーパーソンを含めた協働が不可欠である。 本研究は、慢性疾患をもつ高齢患者とその診察に同席する家族などの付き添いを対象として、1)診察における高齢患者-家族-医師間コミュニケーションと家族の役割の現状を明らかにする、2)治療への患者参加と自己管理を高める患者-家族関係と家族の役割に関する教育プログラムを開発し、評価する、3)高齢患者と家族などの付き添いを含む診察において、患者、家族双方の効果的な参加と協働を促す・阻害する医療者のコミュニケーションスキルを明らかにする、ことを目的としている。 平成29年度はまず、関連する理論、実証研究の文献など研究申請時以降の研究動向を踏まえつつ、研究分担者及び研究協力者と議論し、計画を見直した。特に、家族を含めたShared Decision Makingに関して文献をレビューし、教育ツールおよび調査票策定の基礎資料として整理した。また、研究協力者Roter氏が携わった米国での先行研究における教育プログラムについて、日本語訳を作成し、研究者で検討した。これらに基づいて、調査票および教育プログラムの作成を含め、調査計画を確定し、研究倫理審査で承認を得た。同時に、調査データの分析に使用予定であるRIASについて、コーディング方法を学ぶワークショップを開催し、コーダーの養成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
文献レビューの結果、新たに含めて検討すべき概念などが出てきたため、調査枠組みと内容の見直しを行った。これにより、研究倫理審査の申請時期が少し遅れたが、年度末に承認が得られており、次年度には調査を開始できる状態になった。
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Strategy for Future Research Activity |
承認を得た調査計画に従って、まずは予備調査に向けた準備を開始する。ただし、平成30年度から研究代表者の所属機関が変更になったため、調査の実施方法や時期について見直市が必要となる可能性もあり、研究分担者と相談しながら進めていく。
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Causes of Carryover |
文献レビューの結果、新たに含めて検討すべき概念などが出てきたため、調査枠組みと内容の見直しを行った。これにより、研究倫理審査の申請時期が少し遅れ、承認が得られたのが年度末になったため、今年度は調査に関する費用が発生しなかったから。
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