2017 Fiscal Year Research-status Report
Development and evaluation of life support system for elderly people using a mobile robot telephone
Project/Area Number |
17K19795
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
木下 淳博 東京医科歯科大学, 統合教育機構, 教授 (10242207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 英司 東京医科歯科大学, 統合教育機構, 准教授 (10302853)
深堀 浩樹 東京医科歯科大学, 保健衛生学研究科, 准教授 (30381916)
須永 昌代 東京医科歯科大学, 統合教育機構, 助教 (90581611)
大塚 紘未 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (70599266)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 医療・福祉 / 生活支援 / 介護予防 / 認知症予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、市販のモバイル型ロボット電話のアプリケーション(以下「アプリ」)を開発し、高齢者、要介護者の認知症予防、介護予防、生活支援に活用するシステムを構築して、その応用可能性と効果を明らかにすることを目的としている。 平成29年度は、上記システムに必要なアプリを開発するため、RoBoHoN Software Development Kitを用いて、Hyper Voice Markup Language (HVML)言語で開発する環境を研究室内のPCに整備した。その上で、モバイル型ロボット電話との会話によって、「長谷川式認知症スケール」によるセルフチェックの一部を行うアプリを開発した。 また、次の機能のアプリについて、開発に着手し、要件定義を行った。①モバイル型ロボット電話との会話によって、回想、想起を促進する機能(挨拶、日常会話、献立回想の促進、天気予報と現在の天気の確認、現在年月日・時刻の確認)②遠隔医療を支援する機能(かかりつけ医療機関・家族・ケア担当者とのテレビ電話・患部写真の送信)③高齢者を見守る機能(顔貌・口腔内写真・ビデオの定時記録、質問・回答・出来事の照合、生活記録)④介護予防機能(ロボットの指導・管理による摂食・嚥下・咀嚼機能訓練、体操、ストレッチ)⑤高齢者等の日常生活を支援する機能(起床、就寝、食事、服薬、運動、習い事、洗濯、掃除、買い物、通院等のスケジュール・生活リズム管理とアドバイス・リマインド、伝言メモ、ネットショッピング、冷蔵庫内の在庫を会話で記録⇒献立の提案・記録)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
市販のモバイル型ロボット電話のアプリケーションの開発に必要な環境を研究室内に整備し、試行としてモバイル型ロボット電話との会話によって「長谷川式認知症スケール」によるセルフチェックの一部を行うアプリを開発できたため
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、平成29年度に開発に着手したアプリを完成させるとともに、要件定義を行った新規アプリの開発を進める。また、開発したアプリを装備したモバイル型ロボット電話を、健常高齢者、認知症患者、要介護高齢者等に試験的に活用し、認知症進行抑制・予防、介護予防、生活支援への応用に関する実施可能性を評価する。さらに、アプリによる認知症評価、使用記録、家族への質問調査により、認知症の進行抑制効果、予防効果を評価してロボットの有効性・有用性を検討する。 平成31年度は、平成30年度までに開発したアプリを装備したモバイル型ロボット電話を、健常高齢者、認知症患者、要介護高齢者等に活用し、認知症進行抑制・予防、介護予防、生活支援の具体的効果を評価する。また、要介護者とその家族に試用してもらい、ロボットの指導・管理による摂食・嚥下・咀嚼機能訓練、体操、ストレッチについて、その応用可能性を評価するとともに、日常生活自立度や要介護度の変化を評価してロボットの有効性・有用性を明らかにする。さらに、模擬患者(SP)に試用してもらい、全ての機能について、その使用感、応用可能性、生活支援上の効果を使用記録、質問調査により評価して、ロボットの有効性・有用性を明らかにする。
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Causes of Carryover |
平成29年度は、研究室内での開発環境の整備に重点を置き、予定していたアプリ開発委託を実施しなかったが、平成30年度には、独自開発と合わせて専門業者に一部のアプリ開発を委託する必要があるため。
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