2017 Fiscal Year Research-status Report
Development of digital tools to support health management of childhood cancer survivors
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17K19807
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
堀 浩樹 三重大学, 医学系研究科, 教授 (40252366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 秀実 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (60525327)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 小児がん / 長期フォローアップ / 健康管理意識 / 病名告知 / 小児がん経験者 / 晩期合併症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、小児がん経験者の晩期合併症と健康管理に焦点をあて、小児がん経験者に対する健康管理教育方法の開発と病名告知・病態説明の標準化を目的に研究を実施している。 小児がん経験者に対する健康管理教育方法の開発を目指した研究では、我々の研究グループが開発したタブレット端末上で使用可能なデジタルツール(小学高学年児童・中学生、高校生・若年成人用)の有効性評価を実施した。年齢に応じた2種類のツールに関する研究への参加者は83名であった。ツールの使用により健康管理意識と長期フォローアップ/晩期合併症に関する知識の獲得効果がみられた。また、その効果は経時的に減衰したが使用後12か月後であっても開始前より高いレベルであった。 病名告知・病態説明の標準化を目的にした研究では、①国内の小児がん診療施設を対象にした小児がん患児に対する病名告知の現状調査、②健康小児とその保護者を対象にした子どもへの病気の説明(小児がんを含む)に関する意識調査、③国内の小児がん診療施設で長期フォローアップを担当している医師を対象にした長期フォローアップ外来での病気の説明についてインタビュー調査、④小児がん経験者を対象にした医師からの説明と病気の理解に関するフォーカス・グループ・ディスカッション法による質的調査に関する研究計画書を作成し、倫理委員会に申請中である。また、研究実施に向けて研究実施体制を構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、①小児がん経験者に対する健康管理教育方法の開発、②病名告知・病態説明の標準化を目的にした2つの研究を実施している。 小児がん経験者に対する健康管理教育方法の開発を目指した研究では、すでに研究調査および解析を終了し、研究成果の公表に向けての準備を開始している。 病名告知・病態説明の標準化に関する研究では、研究実施体制の整備、研究計画書の作成、関係者への協力要請を完了し、倫理委員会の承認を待って、研究を開始する段階である。これらの研究については、平成30年度内に研究調査を完了し、解析、成果公表も年度内に行う見込みである。 研究代表者施設での倫理委員会審査が、一時休止されたため、倫理委員会承認作業での若干の遅れがあったが、研究期間内にすべての計画した研究を完了する見込みであり、また、休止前に倫理委員会の承認を得られていた研究については、論文公表準備の段階であり当初の計画以上に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
計画したスケジュールに沿って研究を実施できる体制(研究分担者、研究協力者の手配、研究対象者等の研究協力への内諾)を整えている。 すべての研究計画を平成30年度中に完了し、研究期間内の成果公表に向けて研究代表者と分担者・協力者が協力していく。
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Causes of Carryover |
一部の研究計画において倫理委員会承認が年度を越えたため。これらの研究計画については、平成30年度の早い時期に倫理委員会承認が見込める状況であり、承認が得られ次第、研究を実施し、年度内に解析、公表を行う予定である。当初、平成29年度に予定した研究計画の経費を平成30年度に支出する計画である。
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