2017 Fiscal Year Research-status Report
未成年の子どもがいる家族の遺伝情報に関する家族間コミュニケーションの記述研究
Project/Area Number |
17K19823
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
野間口 千香穂 宮崎大学, 医学部, 教授 (40237871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野末 明希 宮崎大学, 医学部, 助手 (30569794)
矢野 朋実 宮崎大学, 医学部, 講師 (90363580)
荒武 亜紀 宮崎大学, 医学部, 助教 (90773523)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 家族間コミュニケーション / 遺伝情報 / 小児 / 記述研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、未成年の子どもがいる家族の遺伝情報に関する家族間コミュニケーションの様相を記述することを目的として行い、遺伝医療における家族間コミュニケーション支援に関する看護実践の研究の基盤となる知見を得ることを目指している。 平成29(2017)年度は、平成30(2018)年度予定のがん医療分野での調査計画立案のために、次のことを行った。 ①がん医療における遺伝性がん患者の家族間コミュニ―ションに関する文献レビューを行った。国内では本研究課題に関連して子どもへの情報開示の研究が散見されるものの未成年の子どもを含む家族を対象とした研究はほとんどなされていない。国外では、比較的頻度の高い乳がんを中心として家族間コミュニケーションに関する研究による知見が得られており、未成年の子どもを含む家族も対象とされている。これらの結果をもとに研究計画立案中である。②家族性腫瘍学会での交流会を通して、遺伝性がんの患者会の代表に対して、研究協力の依頼をしている。遺伝情報に限らず、親の病気を幼少期の子どもに伝えることそのものが課題となる現状があることがわかった。 また、未成年の子どもを含む遺伝カウンセリングの現状と課題を把握するために、③小児専門病院で遺伝カウンセリングに従事する認定遺伝カウンセラーに対するヒアリングを行った。子ども自身の遺伝子検査の場合には、発達段階に応じて子どもに遺伝や遺伝子検査の説明としてツールを活用しながら、複数回のカウンセリングを複数回行う場合もあることや子どものカウンセリングと同時に家族と情報共有のあり方を話し合うことも重要となることがわかった。本研究課題に関する現状について看護職の関心を高めるために、④小児専門病院の認定遺伝カウンセラーによる子どもを含む遺伝カウンセリングに関する講演会を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
がん医療分野における調査計画立案を平成29(2017)年度には完了することはできなかったが、現在計画立案中であり、平成30(2018)年度内には調査実施が行える予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り進めていく予定である。 がん医療分野では、本研究課題で焦点をあてている未成年の子どもが置かれている状況は、がん患者の子どもであり、発症の可能性のあるat riskの状態である。一方、小児医療分野における未成年の子どもの家族において遺伝情報に関するコミュニケーションが課題となる状況は、子ども自身が患者である場合、保因者の可能性がある場合等、遺伝形式や疾患特性によって、異なる状況が存在する。小児医療分野での調査は、このことを考慮した対象選定が必要であり、どのように考慮するかについては、遺伝医療に関わる専門職との意見交換が必要であると考えている。そのため、本研究課題の研究活動を通して、専門職との意見交換や看護職への情報提供のための活動も併せて実施していくことが望ましいと考えている。
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Causes of Carryover |
平成29(2017)年度は患者会等に対するヒアリングの計画を立てていたが、そのための日程を十分にとることができなかったため、患者会等のヒアリングの計画は平成30(2018)年度に持ち越すことにした。この研究計画変更に伴って、平成30(2018)年度に患者会ヒアリングのための旅費が必要となった。
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