2017 Fiscal Year Research-status Report
分子疫学解析による難聴関連遺伝子の同定とゲノム個別化予防に向けた研究
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17K19863
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
四ノ宮 成祥 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 分子生体制御学, 教授 (40505260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 洋孝 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 分子生体制御学, 講師 (00528292)
山本 健 久留米大学, 医学部, 教授 (60274528)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 分子遺伝疫学 / 個別化予防 / QOL / 聴力 / 予防医学・疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は、分子遺伝疫学解析により騒音性難聴を含む難聴・耳鳴の関連遺伝子を同定し、その分子病態を解明して、新たな視点からのゲノム個別化予防への応用を目指すことである。初年度までに、自衛隊の50歳健診受診者を対象に多数例の症例収集を実施して、まずはpreliminaryな解析としてNRF2以外の候補遺伝子解析を実施している。また、上記の候補遺伝子アプローチ以外に、ゲノムワイド関連解析(GWAS)によるアプローチも実施しており、初年度はその研究基盤の確立と、GWAS解析のための準備を実施している。すでにGWASのgenotypingが終了しているサンプルもあり、その解析も2年度以上に実施予定である。これらの2つのアプローチにより、騒音性難聴を含む難聴のゲノム個別化予防・医療につながる研究成果が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自衛隊の50歳健診受診者を対象に多数例の症例収集を実施して、まずはpreliminaryな解析としてNRF2以外の候補遺伝子解析を実施してきたが、すでに、5つ以上の候補遺伝子解析のなかで複数の有意な遺伝子多型の候補が得られてきた。また、上記の候補遺伝子アプローチ以外に、GWASによるアプローチも実施しており、初年度はその研究基盤の確立と、GWAS解析のための準備を実施することができた。すでにGWASのgenotypingが終了しているサンプルもあり、2年度以降の研究成果が期待できる状況にある。候補遺伝子解析、GWASともに、本研究グループでは痛風を対象にして、すでにゲノム個別化医療に資する成果をあげており、その経験を十分に活かして、難聴分野でもゲノム個別化医療に役立つ成果を目指せる体制が構築できている。
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Strategy for Future Research Activity |
対象症例数を増やして、候補遺伝子解析と、GWAS解析をさらに実施して、難聴の遺伝要因の解明を目指す。すでに、申請者らを含む国内共同研究により見出されているNRF2遺伝子のSNPの解析も並行して比較解析をして、難聴のゲノム個別化予防・医療につながる研究成果をめざす。その過程においては、本研究グループでこれまでに進めている痛風を対象にした各種の遺伝子解析の経験や知識を十分に活かして成果の創出を目指していく。
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Causes of Carryover |
初年度までは、解析する症例数の確保とオージオグラムを含む臨床データの収集のための研究基盤作りに時間を要したため、候補遺伝子解析やGWAS解析といった遺伝子解析は、2年度に重点的に実施する計画に変更した。次年度使用にまわした研究費は、主に遺伝子解析のための費用と、国内及び国際共同研究のための研究旅費に使用予定である。
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[Journal Article] A common variant of MAF/c-MAF, transcriptional factor gene in the kidney, is associated with gout susceptibility.2018
Author(s)
Higashino T, Matsuo H, Okada Y, Nakashima H, Shimizu S, Sakiyama M, Tadokoro S, Nakayama A, Kawaguchi M, Komatsu M, Hishida A, Nakatochi M, Ooyama H, Imaki J, Shinomiya N.
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Journal Title
Human Cell
Volume: 31
Pages: 10-13
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Independent effects of ADH1B and ALDH2 common dysfunctional variants on gout risk.2017
Author(s)
Sakiyama M, Matsuo H, Akashi A, Shimizu S, Higashino T, Kawaguchi M, Nakayama A, Naito M, Kawai S, Nakashima H, Sakurai Y, Ichida K, Shimizu T, Ooyama H, Shinomiya N.
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Journal Title
Scientific Report
Volume: 7
Pages: 2500
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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