2017 Fiscal Year Research-status Report
パーキンソン病予防に向けた尿酸の神経保護的作用を解明する分子遺伝疫学解析
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17K19864
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
松尾 洋孝 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 分子生体制御学, 講師 (00528292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 好宏 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 進学課程, 准教授 (60415255)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 尿酸輸送体 / 神経疾患 / QOL / 痛風遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病(PD)の発症年齢への「痛風遺伝子ABCG2の機能低下」の影響の評価のために、ABCG2のcommon SNPであるQ141Kだけでなく、Q126Xの解析も併せて実施して、両者の結果を併せて評価して、ABCG2の分子機能(尿酸輸送能)を評価できる体制の構築を目指している。さらに、ABCG2のrare variantについても今後、PDの解析で実施していく必要性が生じたことから、痛風症例を対象としたターゲットシークエンスや、ABCG2の変異が集積するような別の病態の解析(未発表データ)を進めている。今後、そのような解析を総合して、PDの分野でもゲノム個別化医療に活用できるような研究成果を目指している。 さらに、以下の「8」の記載欄等にも記載の国際共同研究もあわせて推進しており、尿酸を含む環境因子と遺伝要因に着目した国際共同研究成果が期待できる状況にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PDの発症年齢への「痛風遺伝子ABCG2の機能低下」の影響の評価のために、ABCG2のcommon SNPであるQ141Kだけでなく、Q126Xの解析できるように、PDのサンプル収集などを併行して実施できた。これらの解析や、さらに上述のrare variant の解析により、ABCG2の分子機能も的確に評価できるため、ゲノム個別化医療に活用できるような研究成果を目指している。以下の「8」の記入欄等にも記載の国際共同研究は、尿酸を含む環境因子と遺伝要因に着目した研究であるため、各種の環境要因についても調査を進めることができ、最終年度には国際的な研究成果が得らえるように準備を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
解析すべきvariantの評価を進めて、最終年度の30年度中に得られた研究成果から、PDの解析のための評価法を設定して、より詳細なゲノム個別化医療に資する成果を目指す。本研究に関連して実施した国際共同研究として、パーキンソン病の国際共同研究 (COURAGE-PD) を計画しているGEOPD(上記)にPIとして参画しており、尿酸を含む環境因子と遺伝要因に着目した大規模関連解析のプロジェクトに参加している。申請者らは尿酸関連ゲノム研究の専門家として共同研究に参加しており、本申請内容に記載に研究成果が得られる見込みであり、英文誌への国際共同研究成果の発表を目指している。GEOPD(パーキンソン病の分子遺伝疫学研究国際コンソーシアム)の国際会議にも29年度に引き続き、30年度も参加して、情報交換をしながら、国際共同研究を推進し、特にこれまでに収集した環境要因と遺伝要因の相互作用についての知見を見出すことを目指して研究を推進する。
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Causes of Carryover |
初年度は、解析すべきvariantの抽出と評価のほうに時間を要したため、PDを対象とした解析やさらにrare variantを抽出のための解析が2年度に必要であったため、2年度に研究予算の一部を使用する計画に変更した。次年度使用にまわした研究費は、主に遺伝子解析のための費用と、国内及び国際共同研究のための研究旅費に使用予定である。
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[Journal Article] Multiple common and rare variants of ABCG2 cause gout.2017
Author(s)
Higashino T, Takada T, Nakaoka H, Toyoda Y, Stiburkova B, Miyata H, Ikebuchi Y, Nakashima H, Shimizu S, Kawaguchi M, Sakiyama M, Nakayama A, Akashi A, Tanahashi Y, Kawamura Y, Nakamura T, Wakai K, Okada R, Yamamoto K, Hosomichi K, Hosoya T, Ichida K, Ooyama H, Suzuki H, Inoue I, Merriman TR, Shinomiya N, Matsuo H.
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Journal Title
RMD Open
Volume: 3
Pages: e000464
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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