2018 Fiscal Year Research-status Report
A Risk Score for the Prediction of Carotid Atherosclerosis in the general urban population
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17K19873
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
小久保 喜弘 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (20393217)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 頸動脈硬化 / プラーク進展 / リスクスコア / 追跡研究 / 危険因子 / 循環器病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では頸動脈プラーク進展が、その後の心血管病の危険因子であることを初めて示したが、頸動脈プラーク進展リスク因子に関しての追跡研究はこれまでない。そこで、吹田研究研究対象者4,724人(平均年齢59.7歳±11.0歳)に頸動脈超音波検査を両側全体に施行した。頸動脈プラークは総頚動脈最大内膜中膜複合体厚>1.1mmと定義し、追跡期間中初めてプラークを認めた時点で打ち切りとした。追跡可能な3,511人を2年毎に頸動脈超音波検査を2016年3月まで実施した。多変量調節Cox比例ハザードモデルを用いて頸動脈プラーク罹病リスク因子を解析した。 38,454人年の追跡期間中に1,771人の頚動脈プラーク進展がみられた。 頸動脈プラーク進展調整ハザード比(95%信頼区間)は、総コレステロール(TC)<160mg/dLを基準に160-239、240-279、>280mg/dLで夫々1.28 (1.02-1.60)、1.54 (1.19-1.98)、2.06 (1.39-3.07)、HDLコレステロール(HDLC) 35-49mg/dLを基準に<35、>60mg/dLで夫々1.58 (1.15-2.16)、0.84 (0.73-0.95)、収縮期血圧(SBP) <120mmHgを基準に120-139、140-159、>160mmHgで夫々1.14 (1.01-1.29)、1.30 (1.07-1.58)、1.53 (1.13-2.08)、正常血糖を基準に糖尿病型は1.44 (1.13-1.85)、正常体重を基準に過体重以上は1.30 (1.15-1.47)、喫煙しないを基準に現在喫煙は1.26 (1.09-1.45)であった。 地域住民対象による頸動脈プラーク進展リスク因子が、TC、SBPで正相関、HDLCで逆相関、糖尿病型、過体重以上、喫煙であることが初めて分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
吹田研究から①全頚動脈のうち循環器病発症リスクを一番予測しやすい測定部位(総頚動脈の最大IMT>1.1mm)を決め、それを用いて②頚動脈プラーク進展が循環器病発症リスクの要因となることを、世界で初めて示しました。本研究成果は、Journal of American Heart Associationに2018年6月1日に掲載された(DOI: 10.1161/JAHA.117.007720)。 さらに、その頸動脈プラークになるリスク因子を同定して、最終年度には頸動脈プラーク進展のリスクスコアを開発する。これまで順調に研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目の研究成果で、地域住民対象による頸動脈プラーク進展リスク因子が、総コレステロール、収縮期血圧で正相関、HDLコレステロールで逆相関、糖尿病型、過体重以上、喫煙で清掃感があることを初めて解析結果分かった。これらを因子を用いて、3年目は、頸動脈プラーク進展のリスクスコアを作成する。
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Causes of Carryover |
最終年度にリスクスコアを作成するために経費を残した。
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