2019 Fiscal Year Research-status Report
Stress-coping effects induced by microbubble bathing
Project/Area Number |
17K19892
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
長谷川 裕晃 宇都宮大学, 工学部, 教授 (90344770)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 豊 秋田大学, 医学部附属病院, 講師 (20199706)
伊藤 佐知子 (上村佐知子) 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (40271829)
|
Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2021-03-31
|
Keywords | マイクロバブル / 動物実験 / 気泡表面電位 / ストレスコーピング / 強制遊泳試験 / 温浴 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスによる強制遊泳試験で、特性の異なるマイクロバブルを使用しストレスコーピング物質の産生の違いを調べた。昨年度までの成果で強制遊泳ストレスを与えたマウスには、3種類のストレスコーピング物質が産生させることがわかり、今年度はそれぞれの物質が、生体にどういう影響を及ぼしているかも徐々にわかってきた。また、産生させる物質とマイクロバブルの特性との関係は、これまでは主に、pHを変化させることで発生させるマイクロバブルの表面電位を変えていたが、溶液のpHを変えたことが結果に及ぼす影響を排除できないため、今年度はマイクロバブルの発生方法を変えることで、溶液に調整剤を加えない状態でマイクロバブルの特性を変えて実施した。その結果、産生される3種類のストレスコーピング物質のうち、マイクロバブルの特性の違いを受けるものと受けないものが確認できた。今年度は、昨年度までの成果で成功した産生物質の同定方法を利用し、試験後のマウスの血液から評価が行えたため、バイオアッセイ試験は行わずにすべて評価が可能になった。そのため1回の試験で使用するマウスの数を減らすことができるようになったことで、今後は可能であれば、実験槽の改良を行い試験の実施回数を増やし、データ数を増やすことを試みたい。
気泡実験において、使用する測定機器および実験系の見直しも含め評価方法を検討し、マイクロバブルの特性の違いで生じる気泡挙動の評価を行うための準備を行った。気泡表面電位の違いで気泡挙動(収縮速度、気泡寿命)に違いが生じることは確認できているので、動物実験との対比として、ストレスコーピング物質の産生に違いが出たマイクロバブルの発生方法が気泡挙動に及ぼす影響を確認する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物実験においては、これまでの成果でバイオアッセイ試験を実施しなくてもマイクロバブルの効果を血液中に産生される物質の量から評価が可能になったため、使用する動物の匹数を大幅に減らしての評価が可能になり、計画より進んだ成果が得られた。一方、気泡実験では、使用予定の器材の不具合があったため、当初の計画よりやや遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
気泡実験において評価するための実験系を見直し、マイクロバブルの特性が気泡挙動へ及ぼす影響を解明する。また、研究期間の延長に伴い、さらに動物実験でのデータ数を増やし、将来的に次のステージとして臨床応用に繋げる際の準備も行いたい。
|
Causes of Carryover |
既存の光学系機器に不具合が生じ、他の方法での評価を試みていたがうまく評価できなかったため、当初計画の方法で 実施すべきという判断に至り、その分の経費を次年度使用分として計画したため。不具合機器に関しては、可能な範囲は修理で対応し、それ以外については対応機器メーカがもはや存在しないことから、新規購入で使用する計画である。その際、機器の適性の判断には数社から直接デモ機を借りての性能確認を行いながら判断する。
|