2020 Fiscal Year Annual Research Report
Stress-coping effects induced by microbubble bathing
Project/Area Number |
17K19892
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
長谷川 裕晃 宇都宮大学, 工学部, 教授 (90344770)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 豊 秋田大学, 医学部附属病院, 講師 (20199706)
伊藤 佐知子 (上村佐知子) 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (40271829)
|
Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2021-03-31
|
Keywords | マイクロバブル / 動物実験 / 気泡表面電位 / ストレスコーピング / 強制遊泳試験 / 温浴 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスによる動物実験において、マイクロバブル浴を行うことで、ストレスコーピング物質が産生されることがわかった。その後、このストレスコーピング物質は、3種類(GPC,Frac-100,Frac-250)に大別することができた。血中糖脂質GPC(globopentaosylceramide)以外は、まだ名称がないため便宜上名称を付けている)。 この3種類の物質は、それぞれ気力を回復させ逃避行動を誘発(GPC)、リラックス状態を誘発し体力保全(Frac-100)、受けたストレスを記憶し、海馬の虚血(たとえばショック死)を抑制する(Frac-250)効果があることがわかった。このうち、Frac-250は、強力なストレスから守るために最初から生体内に存在している物質である。GPCについては、気泡特性により産生量が変化した。内包ガスに空気を使用した場合、気泡表面電位の高いマイクロバブルで、GPCの産生量が優位に増加した。Frac-100については、マイクロバブル浴で通常のバブリングに比べ、増加することは確認できたが、気泡特性にはほとんど影響を受けなかった。このFrac-100は、その存在は当初バイオアッセイ試験でしか評価できなかったが、本研究を進捗中に物質の同定に成功し、現在は採取したマウスの血液から分画し取り出すことに成功している。 気泡実験では、マイクロバブルの発生方法を変えて、気泡表面電位の異なるバブルで、収縮時の挙動に違いが生じることを明らかにした。表面電位の高い気泡では、収縮時に気泡の輪郭(気液界面)が波上に変形し気泡が激しく変形しながら収縮していく。一方、表面電位が低い気泡では、気泡は球形を保ったまま、気液界面も滑らかなまま収縮していく。こうした、収縮挙動が気泡表面電の違いで、3つのタイプに分類することができた。
|