2017 Fiscal Year Research-status Report
Construction of artificial intelligence to predict incidence of hypertension and stroke based on machine learning, verification, and practice phases.
Project/Area Number |
17K19930
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
大久保 孝義 帝京大学, 医学部, 教授 (60344652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 倫広 東北医科薬科大学, 医学部, 助教 (70717892)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 高血圧 / 機械学習 / 成人保健 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本医療データセンターら過去5回健診を受診した対象者のデータを受領し、データの中身の精査を行った。当初は10万名のデータを予定していたが、約39万名分のデータを収集できた。健診時血圧データおよび降圧治療データを有する対象者は388,452名であり、その平均年齢は46.0歳、男性72.7%、収縮期/拡張期血圧は121.1 mmHg/75.3 mmHgであり、降圧治療率は9.1%であった。高血圧を収縮期/拡張期血圧≧140 mmHg/≧90 mmHgまたは問診情報に基づく降圧治療有りと定義したとき、本データベース中の初回健診時に正常域血圧であったものは310,646名(80.0%)であり、この正常域血圧者のうち最終健診時に高血圧が確認された者は42,937名(13.8%)であった。機械学習を行ううえでは十分なイベント数と考えられるが、降圧治療開始の情報の精度を上げるため、レセプトデータを突合している最中である。並行して、機械学習ソフトを導入したワークステーションを用い、最適なニューラルネットワークモデルの模索を行っている。佐久研究では代表者の研究機関においてデータベースの精査をし、その一環として高血圧発症に関連する因子の探索を古典的な統計解析手法で検討している。 一方、大迫コホート研究については、例年実施する家庭血圧測定を実施し、今年度対象の亀ヶ森地区から書面での研究参加同意が得られた193名から家庭血圧データを収集した。また、88名の血液検査データ、ならびに頭部MRIや動脈硬化に関する情報も得られた。日本医療データセンターの健診データで高血圧発症を可能とする人工知能の構築(機械学習フェーズ)が終了し次第、速やかに大迫研究で妥当性検証が行えるようにデータベースの整備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究データの受領やその整備を行うことができ、高血圧発症情報を含むデータベースの構築が順調に進んでいる。大迫コホート研究のデータ収集も進み、今後の妥当性検証への速やかな移行が可能と考えられる。しかしながら、機械学習に必要なワークステーション納入時期が想定より遅れ、機械学習フェーズの実施に滞りがあったため、研究成果の創出にやや遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
日本医療データセンターの健診データについては、レセプトデータを用いた降圧薬情報を突合し、高血圧発症情報の精度を高める予定である。ニューラルネットワークの検討については、数種の機械学習フレームワークを利用し、高血圧発症予測精度の向上を比較する予定である。構築された人工知能の妥当性が確認された暁には、5年前の大迫町の特定健診データに適用し、現在の高血圧ハイリスク者を抽出し、対象者に対して訪問調査を実施する。加えて別集団である佐久病院の人間ドック参加者における妥当性検証も行う。
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Causes of Carryover |
(理由)実施研究機関における体制整備に想定より時間がかかり、研究開始時期に遅れが生じたため。 (使用計画)研究成果の発表や情報交換に伴う旅費、データベース作成に必要なデータ編集ソフトなどに利用予定である。
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