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2019 Fiscal Year Research-status Report

Effects of fear stress on the development of neural network in tadpoles

Research Project

Project/Area Number 17K19931
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

森 司  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (60241379)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 早川 智  日本大学, 医学部, 教授 (30238084)
鍵和田 晴美  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (40443204)
Project Period (FY) 2017-06-30 – 2021-03-31
Keywords表現系の可塑性 / カエル幼生 / 脳内遺伝子 / シグナル伝達
Outline of Annual Research Achievements

我々はカエル幼生を用いた被捕食ストレスがカエル幼生の形態形成と脳内にどのような影響を与えるのかを、様々な方法により尾部や脳内における代謝産物まで解析をしてきた。その結果、Xenopus laevis幼生は捕食者添加による恐怖ストレスにより、血管新生のマーカーとなるサルコシンが、筋肉量マーカーとなるクレアチンが増加していた。次に筋肉量を計測してみると尾部の筋肉が優位に増加していた。また、その表現系の可塑性の意味を調べるために、捕食者と一緒に10日間飼育したXenopus幼生の遊泳力を計測したところ、優位に増加する事が判った。次に脳内の変化を調べたところ、シグナル伝達が変化して、形態を変化させている事が推測できた。そのため、脳内変化を同様の方法で詳細に調べたところ、サンショウウオ添加後6時間で大幅な脳内遺伝子の発現が変化し、主なシグナル伝達は抑制された。しかし、24時間後には驚くことに多くのシグナル伝達が増加し、Xenopus laevis幼生が捕食者に適応できるように脳内シグナル伝達を変えていることが判った。特に脳内で多くの筋肉関連遺伝子が発現していたが、実はこれは被捕食ストレスによりXenopus laevis幼生の脳内でActin Cytoskeleton Signalingが活性化し、神経軸索のアクチンと云う筋肉関連タンパク質を螺旋状に巻きつけ神経軸索の伸長が推測できた。そのため、この仮説を証明するためにXenopus laevis幼生の鼻孔にDieIを入れた。すると、サンショウウオと一緒に24時間飼育したオタマジャクシは鼻孔から脳のホルモンを分泌する器官の近くまで神経軸索を伸ばしている事が明らかにあった。他にもXenopus laevis幼生はこの24時間の被捕食ストレスによりCREBシグナリングを活性化し記憶や認知機能を向上させている事が推測できた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

被捕食ストレスによるXenopus laevisの脳内遺伝子の発現と筋肉関連遺伝子の発現はScientific Report にPredation threats for a 24-hour period activated the extension of axons in the brains of Xenopus tadpolesのタイトルでアクセプトされ現在印刷中である。更にXenopus tropicalisの脳内ではどのようになるのかに関して現在論文を出筆中であり、今年中に投稿を行う予定である。また、実験結果の詳細に関してはまだ論文になっていないため、記すことは出来ないが、脳内で特別な生理反応が起きている事が明確になってきた。ただ、日大、生物資源科学部にあった共焦点レーザー顕微鏡が壊れているため、それらを使った研究を進める事が出来ず、研究の一部には遅れが出ている。

Strategy for Future Research Activity

本研究課題に置ける今年度の主な役割は論文出筆になる。現在までに膨大なデーターが蓄積しているため、データーの論文化を図る。ただ、とても重要なデーターも出ているため、同時に実験も行う予定である。

Causes of Carryover

この研究費で行った研究成果を論文にする必要性があったため次年度使用分として繰り越した。次年度は既に論文が投稿中であったためその掲載料を支払う予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019

All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] エゾアカガエルと Xenopus laevis 幼生における捕食者誘導による表現型の可塑性2019

    • Author(s)
      森 司 、柳澤 幸雄 ,木谷 洋一郎 、畠山 田 、町田 和優 、五十嵐 結香 、井上 菜穂子、山本 直之 、柏木 昭彦 、柏木 啓子
    • Organizer
      日本動物学会
    • Invited
  • [Presentation] 捕食者曝露によるXenopus Tropicalis の脳内変化に関する解析2019

    • Author(s)
      町田和優、五十嵐結香、森笹瑞季、小倉淳、嶺井隆平、柏木昭彦、柏木啓子、柳澤幸雄、井上菜穂、森 司
    • Organizer
      日本動物学会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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