2019 Fiscal Year Annual Research Report
Optical validation of manipulative therapy via simultaneous measurement of cortical and muscular hemodynamic activities
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17K19932
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
松田 康宏 日本体育大学, 保健医療学部, 助教 (20760200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 弓絵 明治大学, 理工学部, 専任教授 (10360207)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 手技療法 / 筋血流 / 光計測 / 生体医工学 / 脳活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は手技療法による情動と手技療法を施す目的筋の血流動態変化を明らかにすることを最終的な目標とし研究を遂行した.脳機能計測手法であるfNIRSと筋血流計測手法であるDCSを用い,手技療法施術前後の情動反応と目的筋の血流変化を21名の被験者に対して同時計測した.被験者は背臥位で膝関節を伸展位に固定した状態から股関節を屈曲させた.下肢後部の筋に最大の痛みを感じるまで伸長し,その股関節屈曲角度を計測した(pre).続いて下肢後部の手技療法を行い,その後,二回目の股関節屈曲角はpreと同等の角度まで股関節を屈曲した(post).手技療法を行った条件と手技療法を行わない条件のpreとpost共に股関節を屈曲した際の主観的な疼痛感と脳活動を計測した.主観的な疼痛感はVisual Analog Scale(VAS)を使用して取得した.右前頭前野前頭極部のoxy-Hb濃度の最大値を指標として解析を行ったところ,手技療法を行った条件のみpreに比べpostでoxy-Hb濃度の変化量が有意に減少した.また,主観的な疼痛感であるVAS値においてもoxy-Hb濃度の変化と同様な結果を示していた.この結果から,身体の末梢部で受容した刺激が中枢(脳)で疼痛感として認知された結果,前頭前野領域の活動が増加しoxy-Hb濃度の変化が上昇したと考えられた.DCSによる筋血流計測では,手技療法を行った条件のみ手技療法の前後で被験筋の筋血流は有意な増加を示した.以上のようにfNIRSによって前頭前野領域の脳活動の変化からの疼痛感を評価し,DCSによって手技療法を施した筋血流の変化を評価することで手技療法の効果を客観的に数値化できる可能性が示された.これらの成果は学会にて発表した.
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Research Products
(14 results)