2019 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of the sensibility of cooks -comparision between learners and exparts of the kitchen knife operation
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17K19942
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Research Institution | Chukyo Junior College |
Principal Investigator |
由良 亮 中京学院大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (10398985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠瀬 千春 九州栄養福祉大学, 食物栄養学部, 教授 (70722271)
萩原 勇人 東筑紫短期大学, 食物栄養学科, 准教授 (80794213)
藤岡 美香 中京学院大学短期大学部, その他部局等, 助教 (10822687)
山本 麻衣 中京学院大学短期大学部, その他部局等, 助教 (60822690)
浜野 純 中京学院大学短期大学部, その他部局等, 講師 (90724873) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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Keywords | 包丁 / 学習 / 熟練 / モーションセンサー / 包丁技術 / 調理技術 / 感性工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度より、安定した測定環境により信頼性の高いデータを多数揃えることができるようになった。 それを利用して、各種の解析方法の試みた所、包丁の位置推定までには至らないが、速度分布の「見える化」が行えるようになり、より個人の特徴を明確に比較できるようになった。 それによると、学習者は操作時の時間的・位置的な変化が非常に不規則だった。そのため,速度分布が一様であり、方向性が不明確であることが確認された。そして、その分布の広がり方も比較的小さい傾向が見られた。一方、熟練者の場合はその逆であり、分布が直線状となることで、運動の方向性が明確であった。この結果は、熟練者の運動はスムーズであり、学習者はそうではないことを示している。 なお、この時、学習者へのインタビューを行った所、調査にかかる時間が短いにもかかわらず、疲労感を感じており、握り手が痛いなどの声も聞かれた。恐らくは、包丁の握りが堅いため、柔軟性に欠ける運動になったため、運動そのものもぎこちなくなったと考えられる。 なお、これについては、各測定データの特徴量についてサポートベクトルマシンを初めとする機械学習により、関係性の高い特徴量を抽出した所、包丁後方の上下運動、前後運動、ひねりを示すロール軸の運動に関連する特徴が見出された。 これらの知見を踏まえて、入学間もない学生を対象に、各個人の「見える化」データと熟練者の特徴の違いを明確に指摘した上で、1ヶ月に渡り指導した効果を確認した所。その結果、効果量はわずかではあるものの、方向性が生まれ、熟練者に近づくことを確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
可視化の手法として、周波数解析なども含めて統計的な代表値を抽出して各個人の差を表すことはできているが、それぞれの代表値を統合して、総合的な判断をできるまでには解析が進んでいない。これについては、データ管理・解析サーバー立ち上げ遅れが非常に大きい。 当初計画では、2年目に外注にて委託を行う予定としていたが、当該予算内において、公募式プロポーザルを行ったものの請負可能な委託先が見つからなかった。そのため、並行して研究者自身で解析サーバーを立ち上げることとなり、結果的に1年を費やすこととなった。 また、測定データの集積について、熟練者の募集については、地域飲食店組合や栄養士などと測定方法・日程に関する交渉が思いの外まとまらず、結果的に測定予定がずれ込んだ状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
経年で検討を行なってきた、データ管理・解析サーバーについては、結局当該予算では請負可能な委託先を見込むことができなかったため、研究者自身で開発を進めてきており、3月現在、解析サーバーの立ち上げが終了したところである。 そのため、ようやく他拠点を通じて統合解析を行える基盤が固まった。ただし、機械学習用サーバーについては、当時想定していた以上の時間単価がかかっており、解析手法の開発だけでも大きな負担となっているため、費用の分配について考慮する必要がある。 また、熟練者の募集については、九州班においては地域の栄養士を集め測定がすでに行われており、解析を待っている状況にある。
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Causes of Carryover |
当該予算内において、計画していたサーバー委託費用を賄うことが出来なかったことが最大の理由である。 また被験者募集の拡大が思うように進まず、学習者・熟練者共に、予定していた謝金の額面では、協力が得られなかったことが大きい。
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Research Products
(4 results)