2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K19972
|
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
浜中 雅俊 国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, チームリーダー (30451686)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 不二男 京都大学, 宇宙総合学研究ユニット, 共同研究部門教員 (00595051)
|
Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
|
Keywords | ドローン / ドローンハイウェイ網 / GPS / 蟻コロニー最適化 / 粒子群最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
マルチロータ型のドローンで山岳地帯へ物資を供給するためには以下の問題がある. GPSロスト: 従来のドローンではGPSにより位置検出が行われていたが,ビルの谷間や山岳地帯では,衛星からの信号の遮蔽や反射が生じ,正確な位置が求まらない場合があった.また,GPS信号は微弱で,妨害で受信困難となる場合があった.そこで我々は,衛星3次元地形図を用いて,ディープラーニングに基づき,信号が受信できない場合でもドローンの飛行エリアを推定することを可能とする手法を提案し,群馬県昭和村で行った実証実験では98.4%の精度でエリア推定が可能なことを確認した. 衝突リスクの増大: 上空を多くのドローンが飛行するようになると,衝突の危険性が増加し,高速で飛行させることが困難になることが予想される.たとえば2台のドローンが空中で交差する場合には,道路交通法と同じように交差する地点に左側から進入してくるドローンが優先され,右側から進入してくるドローンはホバリングしながら待つ必要があるが,ホバリング中もドローンはエネルギーを消費し続けている.そこで我々は,ドローンハイウェイ網の提案を行ってきた. 低いエネルギー効率: マルチロータ型ドローンは,ローター回転により自重を支える必要がありエネルギー効率が悪い.特に山岳地帯を飛行する場合には,山を越えるために機体を大きく上昇させる必要があるが,上昇には非常に大きなエネルギーを必要とする。 上記のドローンハイウェイ網においては,蟻コロニー最適化法(ACO)および粒子群最適化法(PSO)を組み合わせ,エネルギー効率の高い経路となるよう最適設計手法を提案していた.しかし,最適化には計算コストがかかるために,十分に最適化された経路を作成することはできなかった.そこで我々は,ACOの計算をGPGPU上で実現することで大規模なシミュレーションを実現した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
蟻コロニー最適化法のGPU実装に成功し,予想以上に早いペースで研究が進展している.
|
Strategy for Future Research Activity |
本プロジェクトの主な目的として,1)エネルギー効率の高いドローン飛行網の構築,2)非GPSでの位置推定用ネットワークの構築,3)非GPSでの自律飛行の3つがあげられる.これらを同時に利用する理想的な実験場所は坑道であると考えている.坑道における飛行網の構築,位置推定ネットワークの構築,自律飛行を実現していく.
|