2018 Fiscal Year Annual Research Report
Fine grained access control method for distributed shared file systems
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17K19981
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤田 聡 広島大学, 工学研究科, 教授 (40228995)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 細粒度情報共有 / データストリーム / 手書き情報の共有 / P2Pシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,分散ファイル共有のための超細粒度アクセス制御方式を実現し,その性能をシミュレーションと実機により評価することである.本研究ではこの課題に対し,1)効率的な更新情報配信アルゴリズムの開発,2)細粒度アクセス制御方式の匿名性とセキュリティの向上,3)アクセス権限を簡潔 に指定するためのインターフェース開発,4)複数の既存のファイルシステムとの融合の4つの観点からアプローチしている.本課題の背景は,研究開始後の1年間に大きく変化した.まず汎用のテキストエディタであるAtom エディタを共同編集に用いるためのプラグインが公開され,本課題で目指していた方向のプロダクトがWebRTCを用いて実現されたこと,そして手書き情報の共同編集に関しても,Chrome canvasなどのクラウドベースのソリューションが数多くリリースされたことである.それらの変化を踏まえ,2018年度は次のような研究成果を得た.まず対象をキャンバスへの手書き情報などの二次元情報に限定し,手書き情報のリアルタイム共有という文脈のもとで細粒度アクセス方式の検討を行った.対象とするシステムにおけるユーザの書き込みは,キャンバスへのストロークの追加という形でなされ,ストロークを囲む最小の外接長方形の間に交わりがあるとき,それらのストロークは競合していると見做すことにした.ストロークの書き込み情報はJSON形式に変換され,ユーザデバイス間で適宜交換される.本課題では,ストローク情報の交換方式と整合性の維持方式に関する網羅的な検討を行い,Firebaseによるリアルタイムデータベースによる実装とWebRTCによる任意の端末間での情報転送を通して,十分短いレイテンシで高い分解能での情報共有が行えることを実証した.また実装システムでは,アクセス権限の簡潔な指定と,セキュアな情報交換がともに実現されている.
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Research Products
(8 results)