2018 Fiscal Year Annual Research Report
Bit-write minimizing codes for non-volatile memories and their application to normally-off computing
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17K19986
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
戸川 望 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30298161)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 不揮発メモリ / 書込み削減符号 / 符号化 / ノーマリオフ計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
ノーマリオフ計算の中心的役割を果たすものに不揮発メモリがある.不揮発メモリは,通常の揮発メモリと同様な動作速度を持った上で,電源オフ状態でメモリ内容を消失しないことを特長とする.ところが不揮発メモリは,ビット読出しに比べ,ビット書込みエネルギーが1桁以上も大きく,その成否は「不揮発メモリの書込みビットをいかに削減するか」にある.本研究では,誤り訂正符号の見方を逆転させ,真値と各誤り値の「差分」こそが情報を持つという挑戦的なアイデアのもと,実際に書込みビット数を最小化する符号を構築し,その符号をもとにした不揮発メモリシステムを構築し,さらに符号に誤り訂正能力を付加する.
平成30年度には,平成29年度と同様な実施体制のもと以下の通り【ステップ3】を実施した. 【ステップ3】「書込み削減と誤り訂正能力を持つ符号を用いた不揮発メモリシステムの構築・評価」では,ビット書込み削減と同時に誤り訂正能力を得るために,元データに対応する符号語同士が「近い」距離であると同時に,符号語同士が互いに一定の距離以上離れている符号を構築する必要がある.ここでの最大の問題は「n ビット符号空間において,互いに最大距離と最小距離がともに制限された符号語の集合をいかに構築するか」にある.我々は,ここでも誤り訂正符号の見方を変え,誤り訂正符号の各真値をクラスタ化し,冗長性を担保することでこれを実現することを考えた.初期検討結果をベースに,符号語に対して,書込み削減能力と同時に誤り訂正能力があるようなものを構築することに成功した.最終的に,MediaBenchなど各種アプリケーションプログラムをもとに,提案した書き込み削減と誤り訂正を両立する符号化のしくみを導入した結果,既存メモリと同等の誤り訂正能力を持った上で,従来方式に比べて不揮発メモリのメモリエネルギーの削減を実現した.
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Research Products
(4 results)