2018 Fiscal Year Research-status Report
超広視野・多視点ホログラフィック3次元画像計測法の創出
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17K19987
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| Research Institution | National Institute of Informatics |
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Principal Investigator |
田原 樹 国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 特任准教授 (50709095)
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| Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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| Keywords | ホログラフィ / ディジタルホログラフィ / ディジタルホログラフィック顕微鏡 / ホログラフィック多重 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
今年度は，視野角の極めて大きな，広視野ディジタルホログラフィック3次元動画イメージングを目指し次に述べる研究アプローチをとった。
まず，提案に基づく，大きな値の開口数を有するディジタルホログラフィック顕微鏡の光学系を構築した。結果として，申請書に記載した視野角とほぼ同程度の条件で，複数方向照明により得られる情報を単一露光で取得可能であることを原理的に確認できた。一方で，視野角が申請書で目指した値に達したかどうかを像再生により確認するには至っておらず，追実験による確認が課題である。この実験においては，申請書，昨年までの研究内容よりも情報取得が容易な方法を発案したため，発案システムに基づく系を構築し，実験，そして原理の確認までを行なっている。
次に，高速化においては，申請書に記載の通りメーカーから協力を得ることができ，動画イメージングシステムを試作した。そして，ディジタルホログラフィック顕微鏡システムを，多視点情報を高速に取得可能なシステムに適用し，申請書に記載のレート以上で情報取得可能であることを原理的に確認できた。しかしながら，深さ方向の情報を可視化するには至っておらず，この点は次年度に持ち越しの課題である。また，高速化において，高速度顕微鏡システム内の振動源がホログラムに与える影響が無視できないことが分かった。協力メーカーと検討の末，振動源を取り除くアプローチをとり，計測系の安定化に成功した。
単一単色撮像素子を用いた複数波長情報の記録においては，再度検討し，申請書にて提案した方法よりも原理的に空間的に高性能な光学システムを構築し適用することが望ましいという結論に達した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
以下の理由により，上記区分の自己評価とした。
昨年度までの提案よりも目標達成が容易な，超広視野のシステムを発案し，構築を行ない，実験し原理を確認したところまでが進捗として挙げられる。一方で，申請書に記載した視野角とほぼ同程度の条件で，単一露光記録での複数視点情報の取得を実験的に確認しているが，再生像により確認するには至っておらず，また動画イメージングの達成は未だであり今後の課題である。当該研究課題の遂行に必要な実験機材を予期せぬ事情により使用できなくなった期間が長くあったため，実験研究としての遅延が無視できないほどあったことも影響した。
高速化においては，申請書に記載の通りメーカーから協力を得ることができ，動画イメージングシステムを試作している。そして，申請書に記載のレート以上で情報取得可能であることを原理的に確認できている。しかしながら，深さ方向の情報を可視化するには至っておらず，この点は次年度に持ち越しの課題である。予期せぬ問題として，高速化において，高速度顕微鏡システム内の振動源がホログラムに与える影響が無視できない点が挙げられる。協力メーカーと検討の末，振動源を取り除くアプローチをとり，計測系の安定化に成功したため，本問題は年度末までに解決した。
単一単色撮像素子を用いた複数波長情報の記録の挑戦においては，再度検討し，申請書にて提案した方法よりも原理的に空間的に高性能な光学システムを構築し適用することが望ましいという結論に達した。マルチカラーイメージングへの展開は，空間方向又は時間方向の情報容量とのバランスにより方式を決定の上で行なう。
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| Strategy for Future Research Activity |
(1)平成31年度に計画している研究内容の遂行と共に，(2)超広視野ディジタルホログラフィック計測システムの実証と，(3)高速度イメージングにおける深さ方向の情報の可視化が課題である。(1)の前に(2)，(3)が必要である。2019年4月から研究機関の変更に伴い，再度(2)の光学システムを変更後の研究機関にて構築し，原理の実証実験を行なう。また，(3)においては振動源の除去と計測系の安定化が成功したことに鑑み，再度実験の上で，深さ情報の可視化の実証までを行なう。(1)では，(2)の提案で実現できるかどうか，実現可能な光学システムを構築できる見込みがあるかどうかを含め，再度検討の上で研究遂行する。
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